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2010年2月8日 ≪報道資料 No.2010-039≫ KDDI株式会社 「KDDI Wide Area Virtual Switch」および 「ネットワークマネージメントサービス」の新機能提供開始について KDDIは、広域仮想スイッチという新しい概念による、広域データネットワークサービス「KDDI Wide Area Virtual Switch(以下、KDDI WVS)」(注1)の機能を拡充し、STEP2として、2010年 5月より新機能の提供を開始します。また、提供開始に先立ち、2010年3月31日(水)からサービス の販売を開始します。 経営や業務におけるICTの活用範囲が広がり、企業の情報資産は増え続けており、ICTに対する 要求も日々高度化しています。このため、設備投資・維持コストやシステム運用負荷軽減といった TCO(注2)削減、コンプライアンス対策やガバナンス・セキュリティ強化などの事業運営、空調・電源 設備などファシリティの確保、および耐障害性向上の実現といった設備運営の観点から、各拠点に 分散したデータを堅牢なデータセンターへ集約・統合する情報資産集中化、クラウドサービス活用の ニーズが企業において高まっています。これに伴い、企業システムにおけるネットワークへの依存度 が高まり、また集約化されたシステムにアクセスするトラフィックが増大しています。 KDDIは、このような企業ニーズに応えるため、2009年7月に「KDDI WVS」のSTEP1として 「トラフィックフリー機能」「プラグイン機能」の提供を開始しました。STEP2では、さらに、安定した イントラネットワーク上で企業向けクラウドを実現する各種機能を提供します。自社で設備を保有して、 システム開発を行う企業と、クラウドサービスを活用してアウトソースを進める企業の、いずれの ニーズにおいても、「KDDI WVS」はビジネスに求められる信頼性・安全性・コストパフォーマンスを 実現していきます。 KDDI WVSの新機能の概要において新たに拡充される機能は次のとおりです。 詳細は別紙をご参照ください。 1.情報資産集中化移行段階に応じた帯域拡張機能の拡充、ならびにクラウド型サービスを提供 する仮想的データセンターの提供 (1)「Virtual データセンター」(注3)の提供開始とトラフィックフリー対象拡張 (2)「バーストタイプ」の提供開始 2.管理運用負荷を軽減する各種サービスの提供 (1)「ファイルサーバ」の提供開始 (2)「セキュア・インターネット」の提供開始 (3)「宅内ルータレス機能」の提供開始 3.ビジネス環境変化へ柔軟に対応が可能な新機能の提供 「L2/L3マルチレイヤ機能」の提供開始 4.ネットワーク全体の監視・運用をアウトソース可能なサービス機能の拡充 「ネットワークマネージメントサービス」における機能拡充 ※2010年2月19日(金)からサービスの販売を開始します。 (注1)システム統合・集中管理による管理・運用負荷軽減や災害対策・事業継続への対応など、情報資産集中化のニーズに 対応する新型ネットワークサービスです。 (注2)Total Cost of Ownershipの略。コンピュータシステムなどの導入、維持・管理などにかかる費用の総額。 (注3)「KDDI WVS」のバックボーンに直結する堅牢な局舎において、KDDIが運用・管理を行う設備を用いてクラウド型の サービスを展開する仮想的なデータセンターです。

「KDDI Wide Area Virtual Switch」および 「ネット …...2010年2月8日 ≪報道資料No.2010-039≫ KDDI株式会社 「KDDI Wide Area Virtual Switch」および 1.情報資産集中化移行段階に応じた帯域拡張機能の拡充、ならびに

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2010年2月8日

≪報道資料 No.2010-039≫

K D D I 株 式 会 社

「KDDI Wide Area Virtual Switch」および

「ネットワークマネージメントサービス」の新機能提供開始について

KDDIは、広域仮想スイッチという新しい概念による、広域データネットワークサービス「KDDI

Wide Area Virtual Switch(以下、KDDI WVS)」(注1)の機能を拡充し、STEP2として、2010年

5月より新機能の提供を開始します。また、提供開始に先立ち、2010年3月31日(水)からサービス

の販売を開始します。

経営や業務におけるICTの活用範囲が広がり、企業の情報資産は増え続けており、ICTに対する

要求も日々高度化しています。このため、設備投資・維持コストやシステム運用負荷軽減といった

TCO(注2)削減、コンプライアンス対策やガバナンス・セキュリティ強化などの事業運営、空調・電源

設備などファシリティの確保、および耐障害性向上の実現といった設備運営の観点から、各拠点に

分散したデータを堅牢なデータセンターへ集約・統合する情報資産集中化、クラウドサービス活用の

ニーズが企業において高まっています。これに伴い、企業システムにおけるネットワークへの依存度

が高まり、また集約化されたシステムにアクセスするトラフィックが増大しています。

KDDIは、このような企業ニーズに応えるため、2009年7月に「KDDI WVS」のSTEP1として

「トラフィックフリー機能」「プラグイン機能」の提供を開始しました。STEP2では、さらに、安定した

イントラネットワーク上で企業向けクラウドを実現する各種機能を提供します。自社で設備を保有して、

システム開発を行う企業と、クラウドサービスを活用してアウトソースを進める企業の、いずれの

ニーズにおいても、「KDDI WVS」はビジネスに求められる信頼性・安全性・コストパフォーマンスを

実現していきます。

KDDI WVSの新機能の概要において新たに拡充される機能は次のとおりです。

詳細は別紙をご参照ください。

1.情報資産集中化移行段階に応じた帯域拡張機能の拡充、ならびにクラウド型サービスを提供

する仮想的データセンターの提供

(1)「Virtual データセンター」(注3)の提供開始とトラフィックフリー対象拡張

(2)「バーストタイプ」の提供開始

2.管理運用負荷を軽減する各種サービスの提供

(1)「ファイルサーバ」の提供開始

(2)「セキュア・インターネット」の提供開始 (3)「宅内ルータレス機能」の提供開始

3.ビジネス環境変化へ柔軟に対応が可能な新機能の提供

「L2/L3マルチレイヤ機能」の提供開始

4.ネットワーク全体の監視・運用をアウトソース可能なサービス機能の拡充

「ネットワークマネージメントサービス」における機能拡充

※2010年2月19日(金)からサービスの販売を開始します。

(注1)システム統合・集中管理による管理・運用負荷軽減や災害対策・事業継続への対応など、情報資産集中化のニーズに

対応する新型ネットワークサービスです。

(注2)Total Cost of Ownershipの略。コンピュータシステムなどの導入、維持・管理などにかかる費用の総額。 (注3)「KDDI WVS」のバックボーンに直結する堅牢な局舎において、KDDIが運用・管理を行う設備を用いてクラウド型の

サービスを展開する仮想的なデータセンターです。 以 上

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<別紙1>

1.情報資産集中化移行段階に応じた帯域拡張機能の拡充、ならびにクラウド型サービスを提供する仮想的データセンターの提供

(1)「Virtual データセンター」の提供開始とトラフィックフリー対象拡張

データ集約化に合わせて、自営システムからアウトソース型のサービスへの移行を進める

先進的なお客さまに対し、KDDI WVSネットワーク上へ仮想的なデータセンター「Virtual

データセンター」を設置し、企業に最適な閉域で接続するクラウド型サービスを提供します。

「Virtual データセンター」はトラフィックフリーの対象として追加されます。

■データ集約化の流れとSTEP1でのトラフィックフリーイメージ

■「Virtual データセンター」へのトラフィックフリー対象拡張

(2)「バーストタイプ」の概要および料金

データセンターへのデータ集約化を実施しているお客さまに対して、STEP1ではお客

さまの回線のコストを増やさずに確保帯域を拡張できるトラフィックフリー機能を提供しました。

STEP2においては、今後データ集約化を行うものの、当面は分散した状況が残るお客さま

の過渡的なニーズに対応し、全ての拠点に対してベストエフォートで帯域を拡張する

「バーストタイプ」を追加します。

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■「バーストタイプアクセス」のイメージ

※ ご契約回線単位で「トラフィックフリー」「バーストタイプ」を選択することができます。

■「バーストタイプアクセス」の料金

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<別紙2>

2.管理運用負荷を軽減する各種サービスの提供

新たにトラフィックフリーの対象となる「Virtual データセンター」において、高い信頼性とコスト

パフォーマンスを兼ね備えた「ファイルサーバ」および、広帯域インターネット接続環境と高機能

ファイアーウォールをセットにした「セキュア・インターネット」をラインナップし、更なる管理負荷

軽減を実現します。

また、従来、WANとLANとの接続点に必要であった宅内ルータの機能をネットワーク側で

提供し、お客さまによる宅内ルータの設置を不要にすることにより、お客さまのハードウェアの

コストのみならず資産管理・ルーティング情報の管理といった管理負荷をも不要とする「宅内

ルータレス機能」を提供します。

(1)「ファイルサーバ」の概要および料金

KDDIが堅牢なデータセンター内で運用・管理を行うハードウェアで構成するWindows®

ファイルサーバの機能を、「KDDI WVS」のバックボーンに直結する接続環境でご利用

いただけるサービスです。ハードウェアの管理・故障対応はもちろん、バックアップについても

KDDIが対応し、万が一の障害の際にはデータを復元します。

接続遅延によるレスポンスを考慮し、関西と関東の2箇所の接続ポイントを設けています。

■「ファイルサーバ」のイメージ

■「ファイルサーバ」の料金

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(2)「セキュア・インターネット」の概要および料金

お客さまの各拠点から高速かつ安全にインターネットをご利用いただくため、1Gbpsの

インターネットアクセス回線(ベストエフォートタイプ)と、仮想専用タイプの次世代ファイアー

ウォール機能(IDS/IPS機能も含む)、更にLAC社のJSOC(注1)によるリアルタイム

セキュリティ監視(注2)を標準で提供します。

ファイアーウォール機能は、お客さま自身で運用管理されていた利便性をそのままに、

アプリケーションレイヤーでのトラフィック制御が可能であるため、より柔軟なセキュリティ

ポリシー設定が可能となります。

また、オプション機能として、Web閲覧時の安全性やコンプライアンスを実現するための

Webウイルス対策機能やURLフィルタリング機能も提供します。

(注1)セキュリティソリューションのリーティングカンパニーであるLAC社(株式会社ラック)の日本最大級のセキュリティ

監視センターです。

(注2)ファイアーウォールが出力するログをリアルタイムに監視・分析することで、セキュリティインシデントをいち早く発見

し、お客さまに連絡します。これによりお客さまの被害を最小限に留めることが可能となります。

■「セキュア・インターネット」のイメージ

■「セキュア・インターネット」の料金

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(3)宅内ルータレス機能

WANとLANの接続点に設置される宅内ルータをネットワーク側で提供し、以下の機能を

提供します。対象となるアクセス方式は、プラットフォームアクセスメニューおよび、

アクセスメニュー(イーサネット方式、高速ディジタル方式、ブロードバンド方式)となります。

・ルーティング機能:Static、RIPv2、OSPFv2、BGP4

・DHCPリレー機能(注)

・アクセス制御機能

・冗長化機能(2010年度下期に提供開始予定)

(注)DHCPメッセージを、お客さま端末とDHCPサーバ間で中継する機能

■「宅内ルータレス機能」のイメージ

■「宅内ルータレス機能」の料金

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<別紙3>

3.ビジネス環境変化へ柔軟に対応が可能な新機能の提供

広域イーサネット・IP-VPN・低価格VPNを1サービスで運用できる、「L2/L3マルチレイヤ 機能」の提供を開始します。

本機能により、今まで一般的であった、拠点の規模やネットワーク設計の内容に応じて最適な

ネットワークサービスを個々に契約した、組み合わせ型のメリハリ・ネットワークを、1サービスで

実現することが可能になります。「KDDI WVS」のコンセプトである、広域データネットワーク

サービスを、あたかもLANスイッチを使うかのように利用できる、「広域仮想スイッチ」の概念を

STEP2において更に進化させます。

・「L2/L3マルチレイヤ機能」の概要および料金

アクセス回線をお客さまのニーズに応じて、L2モード接続とまたは、L3モード接続を選択

いただくことが可能です。それぞれのモードは同料金で変更が可能となり、ネットワークの設計

変更に柔軟に対応します。また、月額料金無料のオプションであるL2/L3コネクトにより、L2

モード接続群とL3モード接続群を接続し、相互に通信を行うことが可能です。

■「L2/L3マルチレイヤ機能」のイメージ

■L2モードおよびL3モード利用でのアクセス回線料金(抜粋)

アクセスメニュー イーサネット方式 10M~100Mの場合

※ご契約回線単位で「L2モード」「L3モード」を選択することができます。また、L2モード・L3モード双方においてアクセス

回線単位で「トラフィックフリー」「バーストタイプ」のいずれかを選択いただくことが可能です。

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<別紙4>

4.ネットワーク全体の監視・運用をアウトソース可能なサービス 機能の拡充

「KDDI Powered Ethernet」や「KDDI IP-VPN」などのネットワークサービス向けに

これまで提供していた、宅内LAN部分を24時間365日体制で監視・管理する「ネットワーク

マネージメントサービス」へ、新たに機能を拡充します。対象となるネットワークサービスに

2010年3月より「KDDI WVS」を加え、さらにLAN環境全体への監視範囲拡大や、WAN

トラフィックを可視化できる回線診断の機能を追加しました。WAN領域だけでなく、LAN領域

までアウトソーシングを可能とすることにより、WAN/LAN全体の監視・故障対応における

運用負荷を軽減できます。

(1)「ネットワークマネージメントサービス LAN監視プラン」

「KDDI WVS」などのWANサービス経由で、KDDIが用意する機器・リソース監視装置

により、LAN機器の死活監視(注)やトラフィック、メモリ使用量、レスポンス等、リソース

状況の監視・確認を可能にします。単なる死活情報やリソース状況の報告だけでなく、お客

さまがご契約されているベンダーさまへの障害対応手配やレポートに基づいた定期報告会

も実施します。

(注)LAN機器が稼動状態にあるのか非稼動状態にあるのかを監視すること

■LAN監視プランのイメージ

■提供プランおよび料金

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(2)「ネットワークマネージメントサービス WANトラフィック分析プラン」

企業ネットワークにおけるトラフィック設計・アプリケーション設計は、これまで通信事業者

から提供されるWANトラフィックレポートに基づき行われていました。しかし、トラフィックの

総量のみのレポートだけでは、お客さまがEnd-to-Endで感じるレスポンスの遅延原因

が、サーバ(アプリケーション)にあるのかネットワークにあるのかが判別できず、適切な

対処を行うことが難しい状況です。

本プランを導入いただくことにより、今までブラックボックスとなっていたWANトラフィックを

可視化し、遅延原因箇所の把握・拠点単位で必要十分な帯域の割り出しが可能となり、

お客さま投資効率を向上させ、ネットワークコストを大幅に削減することが可能となります。

■WANトラフィック分析プランのイメージ

■提供プランおよび料金

以 上