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千葉市国民健康保険 データヘルス計画 平成 28 年3月 千 葉 市

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千葉市国民健康保険

データヘルス計画

平成 28 年3月

千 葉 市

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目 次

計画策定にあたって ...........................................................................................................................................1

Ⅰ 現状 ...................................................................................................................................................................4

1 千葉市の状況 ...........................................................................................................................................4

2 特定健康診査・特定保健指導の実施状況 ............................................................................. 12

3 重症化予防 ............................................................................................................................................ 27

4 保健事業の現状 .................................................................................................................................. 29

Ⅱ 課題と目標 ................................................................................................................................................ 32

1 特定健康診査 ....................................................................................................................................... 32

2 特定保健指導 ....................................................................................................................................... 33

3 適正な医療の推奨と重症化予防 ................................................................................................ 34

Ⅲ 保健事業の実施計画 ............................................................................................................................. 35

1 事業体系図 ............................................................................................................................................ 35

2 計画事業 ................................................................................................................................................ 36

参考資料(用語集) ....................................................................................................................................... 42

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1

計画策定にあたって

1 策定の趣旨

近年、保険者ごとの特定健康診査の実施や診療報酬明細書等(以下「レセプト等」

という。)の電子化の普及・拡大、国保データベースシステム(以下「KDB」とい

う。)の整備により、保険者が健康や医療に関する情報を活用して被保険者の健康

課題の分析、保健事業の評価等を行うための基盤整備が進んでいる。

平成 25 年 6 月 14 日に閣議決定された日本再興戦略においても、「全ての健康

保険組合に対し、レセプト等のデータの分析、それに基づく加入者の健康保持増進

のための事業計画として「データヘルス計画」の作成・公表、事業実施、評価等の

取組を求めるとともに、市町村国保が同様の取組を行うことを推進する。」とされた。

これを踏まえ、厚生労働省は、国民健康保険法(昭和 33 年法律第 192 号)第

82 条第4項の規定に基づき厚生労働大臣が定める国民健康保険法に基づく保健事

業の実施等に関する指針(平成 16 年厚生労働省告示第 307 号。以下「保健事業

実施指針」という。)の一部を改正し、保険者は、「保健事業の実施計画(データヘ

ルス計画)」を策定した上で保健事業の実施及び評価を行うこととした。

本市においても保健事業実施指針に基づき、「データヘルス計画」を定め、生活

習慣病対策をはじめとする被保険者の健康増進、生活習慣病の重症化予防等の保健

事業の実施と評価を行うものである。

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2

2 データヘルス計画の位置付け

データヘルス計画とは、保険者が健康・医療情報を活用してPDCAサイクルに

沿った効果的かつ効率的な保健事業の実施を図るための保健事業実施計画である。

図 1 特定健診・特定保健指導と健康日本21(第二次)

(出典:厚生労働省 標準的な健診・保健指導プログラム【改訂版】)

3 計画期間

計画期間は、平成27年度から、医療費適正化計画の第二期(高齢者の医療の確

保に関する法律第 8 条第1項の規定に基づき定める計画)の最終年度である平成

29年度までとする。

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3

4 計画の公表と周知

計画は市ホームページにて公表し周知を図る。

5 計画の評価方法と見直し

毎年度、事業実施状況と事業目標の達成状況を評価し、千葉市国民健康保険運営

協議会において報告を行うとともに、必要な見直しを行う。

6 個人情報の取扱い

千葉市における個人情報の取扱いは、千葉市個人情報保護条例(平成 17 年千葉

市条例第 5 号)によるものとする。

7 事業運営上の留意事項

生活習慣病対策は、壮年期からのみならず、若い世代を含めた広い世代へのアプ

ローチが必要である。そのため、国民健康保険部門と保健衛生行政部門との連携は

不可欠であり、特定健康診査結果から糖尿病に関する健康教育へ繋げる対策などを

実施しているが、データヘルス計画を通じ、さらに課題の共有を図ることが求めら

れる。

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4

Ⅰ 現状

1 千葉市の状況

(1)人口構成

① 人口の推移

平成22年度から平成24年度にかけて減少したが、その後は増加に転じている。

図 2 人口の推移(資料:千葉市住民基本台帳人口)

② 人口構成比と高齢化率

千葉市、国、県、同規模の平成 22 年度国勢調査による人口構成比は図 3 のと

おり。高齢化率は、将来推計によると今後も上昇を続けることが見込まれる。

図 3 平成 22 年国勢調査の人口構成比(資料:KDB「地域の全体像の把握」)

表 1 高齢者人口と高齢化率の推移

(資料:千葉市 H26 は H26.9 末の住民基本台帳人口、H27 以降は将来推計人口に基づく)

(資料:国 総務省統計局統計トピックス No.84 統計からみた我が国の高齢者(65 歳以上))

955,022

959,415

958,518 958,161

959,487 962,554

954,000

956,000

958,000

960,000

962,000

964,000

H21 H22 H23 H24 H25 H26

(人)

(年度)

43.7

43.6

45.0

42.8

34.6

34.6

33.8

34.0

13.2

12.6

11.5

12.0

8.5

9.2

9.7

11.2

0% 20% 40% 60% 80% 100%

千葉市

千葉県

同規模

国~39歳

40~64歳

65~74歳

75歳~

H26 H27 H32 H37

高齢者人口(万人) 9.5 10.9 14.4 17.6

高齢化率(%) 23.5 25.9 28.3 29.7

高齢者人口(万人) 3,296 3,395 3,612 3,657

高齢化率(%) 25.9 26.8 29.1 30.3

千葉市

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5

(2)国民健康保険の被保険者

① 被保険者数の推移

被保険者数は平成 22 年度をピークとし、それ以降は減少傾向を示している。

その中で、高齢者の割合は増加してきている。

図 4 被保険者数の推移 図 5 年齢割合の推移

(資料:第 2 期千葉市国民健康保険事業財政健全化に向けたアクションプラン)

② 千葉市の全人口と国民健康保険被保険者人口の分布

65~67 歳の団塊の世代の後期高齢者医療制度への移行と、出生率の低下など

により、将来的な被保険者数の減少が予想される。

図 6 H27 年 3 月末現在の人口構成

(資料:平成 27 年度版千葉市国民健康保険事業概要)

265,422

266,858

266,761

263,511

259,407

255

260

265

270

H21 H22 H23 H24 H25

(千人)

(年度)

32.7 32.1 31.2 30.2 29.2

34.0 34.4 35.1 34.7 33.8

33.3 33.5 33.6 35.1 36.9

0%

20%

40%

60%

80%

100%

H21 H22 H23 H24 H25

(年度)65~74歳 40~64歳 0~39歳

0-4

5-9

10-14

15-19

20-24

25-29

30-34

35-39

40-44

45-49

50-54

55-59

60-64

65-69

70-74

女性 男性

(人) 40,000 20,000 0 0 20,000 40,000 (人)

被保険者数

人口

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6

(3)医療費の状況

① 医療費に占める生活習慣病の割合

千葉市の平成 25 年度の医療費総額は 651 億円であり、そのうち生活習慣病が

約 213 億円で全体の約3割である。また、生活習慣病の上位3疾病が慢性腎臓病

に関連する疾病である慢性腎不全(透析有)・高血圧症・糖尿病であり、生活習慣

病の医療費の約5割を占めている。

図 7 平成 25 年度の医療費の割合(最大医療資源傷病名による。)

(資料:KDB「医療費分析(2)大、中、細小分類・H25 年度累計」)

さらに、図 7 から慢性腎不全(透析有)・高血圧症・糖尿病を取り出して各疾病

の割合を見ると、本市は、慢性腎不全(透析有)の割合が高い状況であった。

図 8 平成 25 年度の慢性腎臓病に関連する3疾病の割合

人工透析の原因の第1位は、糖尿病の合併症である糖尿病性腎症であると言わ

れている。糖尿病は、血管や血流に障害をきたす病気で、血液や血管の状態に影

響を受けやすい臓器である腎臓の機能を低下させ、慢性腎不全を発症しやすくす

る。慢性腎不全を予防するために、糖尿病予防を推進していく必要があると考え

られる。

慢性腎臓病関連

3疾病,

116.7億円,

18%

その他の

生活習慣病,

96.4億円,

15%

その他,

438.5億円,

67%

生活習慣病,

213.1億円,

33%

31.1

32.8

34.3

慢性腎不全(透析有)

35.4

37.1

36.1

34.9

高血圧症

33.9

31.8

31.1

30.8

糖尿病

30.7

0% 10% 20% 30% 40% 50% 60% 70% 80% 90% 100%

同規模

千葉県

千葉市

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7

② 病類別の 1 件あたり医療費

本市の平成 26 年 5 月診療における病類別の医療費と件数を見る。

腎疾患を含む「腎尿路生殖器系疾患」はレセプト 1 件あたりの医療費が高額で

ある。腎疾患は悪化すると人工透析に至る可能性が高く、人工透析は、1 人にか

かる年間医療費が約 500 万になると言われている。

図 9 病類別の1件あたり医療費(平成 26 年 5 月)

(資料:健康保険課 平成 26 年度 5 月調査病類別疾病統計)

0

20,000

40,000

60,000

80,000

100,000

120,000

140,000

(円)

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8

③ 病類別の医療費及びレセプト件数

高血圧性疾患と糖尿病は、他の疾患に比べて医療機関の受診率が非常に高く、

40 歳代から受診率が増加しているのが分かる。その他の疾患では、多くの場合、

30 歳代または 40 歳代から受診率が増加している。

図 10 平成 24 年度の年齢別医科入院外(外来・訪問)受診率

(資料:H25 年度千葉市・千葉大共同研究事業報告書「千葉市国民健康保険事業の医療費分析」)

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(4)人工透析患者数の動向

① 糖尿病合併症および人工透析の患者数の比較

本市は、人工透析患者数が同規模と比較して多い。また、人工透析につながる

合併症も同規模と比較して多く、特に糖尿病性網膜症の患者数が多いことが伺え

る。

表 2 平成 25 年度の人工透析及び糖尿病合併症患者数の比較

(資料:KDB「医療費分析(1)詳細分類」)

② 人工透析患者数の推移

毎月のレセプトから平成 24~26 年度の人工透析患者数*を確認すると、年を

追うごとに増加している。

また、毎年の特定疾病(慢性腎不全)の新規認定者数は、増減があるものの 150

人前後で推移している。

この状況が続くと、今後、人工透析患者は増加していくことが予想される。

*人工透析患者数:平成 24 年度は 6~3 月のデータによる。

図 11 人工透析患者数の推移

(資料:KDB「厚労省様式 3-7 人工透析のレセプト分析」、千葉市特定疾病認定台帳)

(患者千人あたり・人)

千葉市 千葉県 同規模 国

人工透析患者数 6.240 6.620 5.745 5.725

糖尿病合併症患者数(有病)

糖尿病性腎症 17.107 17.198 14.156 15.638

糖尿病性網膜症 26.295 24.102 18.096 17.706

糖尿病性神経症 8.340 7.816 8.556 8.505

項   目

688730 758

158 146 160

0人

100人

200人

300人

400人

500人

600人

700人

800人

H24 H25 H26(年度)

月平均の透析患者数 新規認定者数

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10

③ 国保加入から特定疾病(慢性腎不全)認定までの期間

平成 26 年度の特定疾病(慢性腎不全)の新規認定者 160 人について、国民健

康保険加入から認定までの期間を確認したところ、1 年未満の者と 10 年以上の者

に人数が集中していた。認定時の年齢は、60~69 歳が最も多い。

国保被保険者に対して、若い頃からの健診受診の習慣化、糖尿病予防とセルフ

コントロールの取得、適切な受療を含む重症化予防等の対策を講じることが重要

と言える。

また、国保加入から1年未満の者が全体の約4割であり、このうち、国保加入

から1か月未満に特定疾病認定を受けた者は 62 人中 43 人で約 7 割を占めてい

る。このことから、国保加入以前から腎機能の低下をきたしていたことが認めら

れ、人工透析に至る疾病の重症化を防ぐには、地域全体で総合的な対策を検討で

きる体制が必要と言える。

図 12 平成 26 年度新規特定疾病(慢性腎不全)認定者の国保加入から認定までの期間

(資料:千葉市特定疾病認定台帳)

図 13 平成 26 年度新規特定疾病(慢性腎不全)認定者の認定時の年齢分布

(資料:千葉市特定疾病認定台帳)

62

25 19 15

39

0人

20人

40人

60人

80人

1年未満 1~3年 4~6年 7~9年 10年以上

(期間)

213

12

35

36

6 515

28

80人

10人

20人

30人

40人

50人

60人

70人

~39歳 40~49歳 50~59歳 60~69歳 70~74歳

1年以上

1年未満

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11

・千葉市では、医療費の約3割がいわゆる生活習慣病である。また、生活習慣

病の上位3疾病が慢性腎臓病に関連する慢性腎不全(透析有)・高血圧症・

糖尿病であり、生活習慣病の医療費の約5割を占めている。特に、慢性腎不

全(透析有)は、国や同規模自治体よりも高い割合を示している。

・腎不全は、少ない罹患者で多くの医療費を消費しており、人工透析に至る前

の段階での支援が必要である。その為、糖尿病予防教室等の成人保健事業を

実施している本市保健衛生行政部門との協働のほか、医師会や協会けんぽ等

の関係機関との連携・支援体制を整備し、糖尿病の発症予防と人工透析導入

を防ぐ重症化予防について課題の共有化を図り、対策を講じる必要がある。

課 題

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12

2 特定健康診査・特定保健指導の実施状況

本市では平成 20 年度から、特定健康診査(以下、「特定健診」という。)及び特

定保健指導を、千葉市医師会への委託契約により同一医療機関で行う個別健診方式

で実施している。平成 26 年度の市内協力医療機関は 290 か所である。

(1)実施率

実施率の目標値*及び実績値は次の通り。

特定健診・特定保健指導ともに実績値が目標値より低い状況である。

*目標値:千葉市国民健康保険特定健康診査等実施計画

表 3 特定健診及び特定保健指導実施率の目標値及び実績値

(2)特定健診

平成 24 年度から、糖尿病及び腎臓病等の早期発見及び重症化予防等に資する

ことを目的に、次の 3 項目を市独自の検査項目として追加している。

<項目>・HbA1c(受診者全員に拡充)・・・糖尿病

・血清クレアチニン(追加)・・・・・腎機能障害

・尿酸検査(追加)・・・・・・・・・腎機能障害、痛風、尿路結石等

① 実施状況

ア.経年受診率

特定健診の受診率は、平成 21 年度以降 32%台に留まっている。

図 14 特定健診受診率の年次推移

(資料:千葉市特定健診法定報告)

年度 健診実施率(%)H20 37.5H21 32.8H22 32.9H23 32.5H24 32.7H25 32.3

37.5

32.8 32.9 32.5 32.7 32.3

28

30

32

34

36

38

H20 H21 H22 H23 H24 H25

(%)

(年度)

(%)

H25 H26 H27 H28 H29

目標値 37.0 39.0 41.0 43.0 45.0

実績値 32.3 33.4 - - -

目標値 18.0 20.0 25.0 30.0 35.0

実績値 11.2 9.8 - - -

特定健康診査

特定保健指導

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13

イ.政令市及び千葉県内の順位

特定健診の受診率は、政令市 20 市中では 5 位以内であるが、千葉県内では 54

市町村中 30 位台となっている。

表 4 特定健診実施率の政令市及び千葉県内順位の推移

(資料:千葉市特定健診法定報告)

ウ.年齢・性別受診率

男女とも、40~50 歳代は受診率が低く、60~70 歳代は受診率が高い傾向が

ある。

表 5 平成 25 年度年齢・性別受診率

(資料:KDB 厚生労働省様式 6-9 健診受診状況)

図 15 平成 25 年度特定健診受診状況

(資料:KDB 厚生労働省様式 6-9 健診受診状況)

H22 H23 H24 H25

受診率(%) 32.9 32.5 32.7 32.3

政令市順位 3 3 3 5

千葉県順位 33 30 30 37

被保険者(人) 受診者(人) 受診率(%) 被保険者(人) 受診者(人) 受診率(%)

40~44 9,357 976 10.4 7,789 1,056 13.6

45~49 7,797 891 11.4 6,616 1,000 15.1

50~54 6,072 805 13.3 5,819 1,117 19.2

55~59 5,794 830 14.3 7,224 1,688 23.4

60~64 12,175 2,586 21.2 16,948 5,335 31.5

65~69 21,109 6,606 31.3 25,902 10,278 39.7

70~74 22,914 9,361 40.9 26,955 12,158 45.1

計 85,218 22,055 25.9 97,253 32,632 33.6

男性 女性年齢

0100002000030000(人)

(女性)

0 10000 20000 30000

70~74

65~69

60~64

55~59

50~54

45~49

40~44

(人)

(年齢)

(男性)

受診者

対象者

年齢

年齢

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14

エ.市町村国保と本市の比較

特定健診の対象者が 10 万人以上の大規模市町村国保全体と、本市の受診率を

比較したところ、他市町村との比較においても、40~50 歳代の受診率が低い状

況にあることが確認できた。

表 6 H24 年度 他市との年齢・性別健診実施率の比較

(資料:厚生労働省「平成 24 年度 特定健康診査・特定保健指導の実施状況」)

オ.区ごとの受診率

市内の行政区ごとの特定健診受診率は、年度により微細な動きはあるものの、

美浜区が高く、中央区と若葉区がやや低い傾向である。

図 16 平成 23 年度~平成 25 年度の区別特定健診受診率の推移

(資料:千葉市特定健診実績)

28.9 30.5 31.0

29.2 31.7

37.1

31.2

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

40.0

中央区 花見川区 稲毛区 若葉区 緑区 美浜区 千葉市計

(%)H23~25年度の区別健診受診率

H23

H24

H25

(%)

性別 年齢 40~44 45~49 50~54 55~59 60~64 65~69 70~74

大規模市町村国保 12.8 14.0 15.6 16.7 22.3 29.6 33.8

千葉市 11.3 11.6 13.4 15.4 24.7 34.0 41.4

大規模市町村国保 17.1 18.1 21.1 24.7 30.9 35.9 37.8

千葉市 14.4 16.6 20.1 25.7 35.4 42.9 45.9

男性

女性

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15

カ.受診状況

<継続受診の状況>

平成 22 年度から平成 25 年度の各年度の受診者について、前年度の特定健診も

受診している率(継続受診率)を調査したところ、最も低い H22 年度で 69.0%、

最も高い H25 年度で 71.0%と、毎年度とも約7割で推移している。

表 7 平成 22 年度~25 年度の特定健診対象者の受診回数

(資料:千葉市特定健診実績)

<5年間の受診回数>

平成 22 年度から 26 年度にかけて本市特定健診の対象であった者について、5

年間の受診回数を調査した。5 年間とも受診していない「0回」が 48.6%で最も

多く、受診が不定期である「1~4回」が 34.2%であった。一方、5 年間とも受

診した「5回」は 17.2%に留まった。

表 8 平成 22 年度~26 年度の特定健診対象者の受診回数

(資料:千葉市特定健診実績)

受診回数の分析から、5年間に1度も受診していない長期未受診者への対策(未

受診者対策)と、不定期の受診者を定期的な受診者へと変える対策(継続受診対

策)の必要性が認められる。

年度受診者(人)

A

Aのうち前年度受診者(人)

B

継続受診率

B/A

H22 58,131 40,116 69.0

H23 57,858 40,585 70.1

H24 58,566 40,862 69.8

H25 57,870 41,110 71.0

回数 対象者数(人) 割合(%)

0回 62,857 48.6

1~4回 44,182 34.2

5回 22,181 17.2

計 129,220 100

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16

② 平成 25 年度特定健診結果

ア.特定健診結果

特定健診結果から、本市の男性のメタボ率と BMI が 千葉県や同規模よりも高値

を示していることが確認できる。

表 9 H25 年度特定健診結果

(資料:KDB「地域の全体像の把握(平成 25 年度)」)

千葉市 千葉県 同規模 国

受診率 32.3 36.4 24.6 33.7

メタボ 16.2 15.8 15.9 16.3

男 27.3 25.8 26.5 25.6

女 8.7 8.6 8.6 9.3

予備群 10.4 10.9 10.6 10.9

男 17.5 17.8 17.6 17.3

女 5.7 5.9 5.7 6.1

非肥満高血糖 8.5 8.6 8.3 8.9

特定保健指導実施率 10.7 18.6 10.4 21.9

検査値(メタボ、予備群レベル)

腹囲 30 30.3 30 30.8

男 50.1 49.3 49.6 48.3

女 16.4 16.7 16.4 17.5

BMI 4.9 4.7 4.3 4.9

男 2 1.8 1.7 1.9

女 6.9 6 6.1 7.2

血糖 0.6 0.6 0.6 0.6

血圧 7.4 7.6 7.4 7.6

脂質 2.5 2.7 2.6 2.7

血糖・血圧 2.3 2.3 2.4 2.6

血糖・脂質 0.8 0.9 0.8 0.9

血圧・脂質 8.6 8 8.2 8.2

血糖・血圧・脂質 4.5 4.5 4.5 4.7

健診

(%)

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17

イ.項目別の健診結果

<BMI>

40~50 歳代の男性の 40%前後が BMI25 以上となっている。

図 17 BMI25 以上の年齢・性別割合(H25 年度特定健診)

(資料:千葉市特定健診実績)

<メタボリックシンドローム>

男性は 45~49 歳、女性は 50~54 歳以降で、メタボ予備群よりもメタボ該当

者の割合が高くなっている。

図 18 メタボ・予備群該当者の年齢・性別割合(H25 年度特定健診)

(資料:千葉市特定健診実績)

38.8 40.7 39.6

33.9 33.0 28.1 25.9

16.7 19.6 18.0 19.0 19.1 18.9 19.6

0

10

20

30

40

50

40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

(%)

(年齢)

男性 女性

40~44歳 45~49歳 50~54歳 55~59歳 60~64歳 65~69歳 70~74歳

男性該当 16.5 22.4 24.0 25.1 30.3 28.5 27.6

男性予備群 18.5 19.1 20.3 21.0 18.5 18.2 16.0

女性該当 2.5 4.1 4.9 6.0 8.2 8.7 10.7

女性予備群 4.0 5.7 4.8 5.2 5.0 5.2 6.2

0.0

5.0

10.0

15.0

20.0

25.0

30.0

35.0

(%)

男性該当 男性予備群 女性該当 女性予備群

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18

また、千葉県が実施した特定健診・特定保健指導のデータ分析結果では、標準

化該当比において、本市は男性のメタボ該当者が有意に高い結果となっている。

図 19 メタボ該当者

(資料:千葉県「平成 25 年度特定健診・特定保健指導に係るデータ収集、評価・分析事業

集計結果(速報)」)

標準化該当比(県全体の該当率を 100 とし、市町村の該当率を同じ基準で比較)

<凡例> 1:有意に低い 2:低いが有意ではない 3:高いが有意ではない 4:有意に高い

千葉市

(男性)

千葉市

(女性)

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19

③未受診者の意識調査

平成 25 年 12 月に、特定健診の未受診者の意識調査「千葉市国民健康保険 特

定健康診査アンケート」を実施した。

目 的:特定健診未受診者の未受診理由等を確認する

対 象 者:中学校区別特定健診受診率が最も低い3つの中学校区に在住で、平

成 21~25 年度に一度も特定健診を受診していない被保険者

対象人数:1500 人を無作為抽出

回 収 率:24.1%(361 人)

アンケートで特定健診を受診しなかった理由を確認したところ、「医療機関を定

期受診中」が約 3 割を占め、「体調が悪くない、健康だから」、「職場健診、人間ド

ック、がん検診を受診した」が続いた。

「体調が悪くない、健康だから」「メタボではない」「結果が悪いと不安」等、

現在の健康状態を確認し生活習慣病を予防するという特定健診の目的が伝わって

いないことが未受診の原因と考えられる回答が 3 割に達することが分かる。

図 20 特定健診を受診しなかった理由

(資料:H25.12「千葉市国民健康保険 特定健康診査アンケート」結果)

医療機関を

定期受診中

27%

体調が悪くない、

健康だから

19%職場健診、人間

ドック、がん検診を

受診した

14%

特定健診は面倒

9%

忙しい

9%

メタボではない

6%

結果が悪いと不安

6%

その他

7%

無回答

3%

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20

・特定健診受診率が 30%台前半で、なかでも 40 歳~50 歳代の受診率が大

規模市町村国保全体のデータよりも低い傾向にあることや、40~50 歳代男

性のメタボ率が高いことから、受診率の向上、特に若い年齢層での特定健診

利用を促す必要がある。

・平成 22 年~26 年の 5 年間の特定健診利用パターン分析では、特定健診を

5 年間受診していない長期未受診者が対象者の約5割、不定期受診者が約 3

割を占めている。長期未受診者を受診に導く、不定期受診者に継続受診を促

す、という2つの対策が必要である。

・未受診者の意識調査の結果、特定健診の目的が対象者に伝わっていないこと

が未受診の原因と考えられる回答が多いことから、医療機関からの特定健診

受診勧奨及び特定健診・特定保健指導の目的の更なる PR が必要である。

課 題

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(2)特定保健指導

特定保健指導の分析において使用する人数・率の定義は次のとおり。

① プログラム

<動機付け支援>

初回面接、6か月後評価(面接または電話)の計 2 回のプログラム。

<積極的支援>

初回面接と 5 回の継続支援、6か月後評価の計 7 回のプログラム。

継続支援には、面接や電話での支援があり、本市では次の①~③の3パターン

で実施。

図 21 千葉市特定保健指導(積極的支援)の支援形態

1 個別面接 個別面接 グループ支援※

2 個別面接 個別面接 電話

3 個別面接 電話 電話

4 個別面接 個別面接 個別面接

5 個別面接 電話 電話

6 個別面接 個別面接 個別面接

7 面接/電話 面接/電話 面接/電話

※1グループ8人以下

20分6か月後評価 20分 20分

10分

継続支援5 10分 15分 15分

継続支援4 10分 15分

15分

継続支援3 10分 15分 15分

継続支援2 10分 15分

80分

継続支援1 10分 10分 10分

初回面接 20分 20分

①個別面接のみ ②個別面接+電話 ③初回グループ支援

対象者数:特定保健指導の対象となった人数

利用者数:特定保健指導の初回面接を利用した人数

終了者数:特定保健指導プログラムを終えた人数

利 用 率:対象者に占める利用者の割合

終 了 率:利用者に占める終了者の割合

実 施 率:対象者に占める終了者の割合

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22

② 実施状況

ア.実施率

特定保健指導の実施率は、平成 22 年度をピークに下降している。

図 22 特定保健指導実施率の年次推移

(資料:千葉市特定健診法定報告)

イ.利用率

動機付け支援・積極的支援ともに、平成 21 年度をピークに利用率が低下して

いる。

表 10 特定保健指導支援別利用率の推移

(資料:千葉市特定健診法定報告)

H23

H24

H25

11.5 17.7 18.9 14.4 11.7 11.2

13.5

2021.5

16.2

13.5 12.8

4.1

9.3 9.98.3

5.4 5.4

0

5

10

15

20

25

H20 H21 H22 H23 H24 H25

(%)

(年度)

保健指導実施率

(動機付け支援)

(積極的支援)

対象者(人) 利用者(人) 利用率(%) 対象者(人) 利用者(人) 利用率(%)

H20 6,642 1,054 15.9 1,864 301 16.1

H21 5,282 1,505 28.5 1,445 368 25.5

H22 4,997 1,181 23.6 1,469 266 18.1

H23 4,935 904 18.3 1,452 204 14.0

H24 4,894 774 15.8 1,447 182 12.6

H25 4,800 760 15.8 1,325 142 10.7

年度積極的支援動機付け支援

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23

ウ.終了率

終了率は、動機付け支援が 80%程度ある一方で、積極的支援は 50%程度と低

い状況である。

表 11 特定保健指導支援別終了率の推移

(資料:千葉市特定健診法定報告)

③ 利用状況

ア.特定保健指導後の特定健診利用状況

平成 22~24 年度の特定保健指導利用者*について、翌年度も受診資格があっ

た者(千葉市国保の資格があった者)の特定健診受診率を調査した結果、各年度

とも 7 割程度であった。 *1 法定報告該当者以外を含む全数

表 12 特定保健指導利用者の翌年度特定健診受診率(平成 22~24 年度)

(資料:千葉市特定健診実績)

イ.特定保健指導対象となった回数と特定保健指導利用状況

平成 24 年度の特定保健指導対象者*について、平成 22 年度からの特定保健指

導の対象回数と利用状況について調査したところ、対象となった回数が重なるほ

ど、利用率が低くなる状況にあった。 *法定報告該当者以外を含む全数

表 13 特定保健指導対象となった回数と利用状況(平成 24 年度)

(資料:千葉市特定健診実績)

利用者(人) 終了者(人) 終了率(%) 利用者(人) 終了者(人) 終了率(%)

H20 1,054 899 85.3 301 76 25.2

H21 1,505 1,059 70.4 368 135 36.7

H22 1,181 1,074 90.9 266 146 54.9

H23 904 801 88.6 204 121 59.3

H24 774 662 85.5 182 78 42.9

H25 760 612 80.5 142 72 50.7

年度動機付け支援 積極的支援

H22 H23 H24

保健指導利用者数 (人) 1,256 904 981

翌年健診受診者(高齢者健診を含む) (人) 884 645 688

受診率 (%) 70.4 71.3 70.1

N=3,066

指導対象回数 対象者(人) 利用者(人) 未利用者(人) 利用率(%)

1回目 1,731 585 1,146 33.8

2回目 919 279 640 30.4

3回目 416 111 305 26.7

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24

④ 積極的支援該当者の意識調査結果

平成 27 年 7 月に、特定保健指導積極的支援の対象者の意識調査「千葉市国民

健康保険 特定保健指導アンケート」を実施した。

目 的:積極的支援対象者の利用状況及びその理由等を確認する

対 象 者:平成 25 年度または平成 26 年度のいずれかで、特定健診の総合判

定が積極的支援となった者

対象人数:858 人

回 収 率:25.2%(216 人)

表 14 年齢別回答率

(資料:「H27.7 千葉市国民健康保険 特定保健指導アンケート」結果)

ア.開始した理由

特定保健指導を最後まで利用した終了者と途中脱落した中断者に、初回面接を

受けた理由を尋ねた。「この機会に体重や腹囲を減らしたい」「生活習慣病になる

危険性があると分かった」という回答が多いことから、利用者を増やすためには、

対象者が生活習慣病の危険性を認識して能動的に保健指導に臨もうとする意識を

引き出すことが大切であると考えられる。

また、中断者に比べて終了者に「医師に勧められた」「家族や友人に勧められた」

と回答した者が多いことから、継続には周囲からの支援が影響していると考えら

れる。

表 15 初回面接を受けた理由(複数回答可)

(資料:「H27.7 千葉市国民健康保険 特定保健指導アンケート」結果)

年 齢 対象者(人) 回答者(人) 回答率(%)

40~49 308 46 14.9

50~59 221 43 19.5

60~64 329 127 38.6

計 858 216 25.2

(人)

完了者 中断者

N=63 N=29

この機会に体重や腹囲を減らしたいと思ったから 34 25 9

健診結果をもらう際に同時に面接があったから 33 20 13

医師に勧められたから 26 19 7

生活習慣病になる危険性があると分かったから 23 16 7

無料だから 20 13 7

以前保健指導を受けてよかったから 5 3 2

その他 5 2 3

家族や友人に勧められたから 4 4 0

回答回答数

N=91

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イ.利用しなかった理由・中断した理由

特定保健指導を利用しなかった者と中断した者に、その理由を尋ねた。

利用しなかった理由・中断した理由ともに「忙しくて時間が取れない」「通うの

が面倒」が上位を占めている。また、利用しなかった者の回答に「保健指導の対

象とは知らなかった」が最も多かったことからは、対象者に特定健診の結果が正

確に伝わっていない現状が見える。

表 16 特定保健指導を利用しなかった理由(複数回答可)

(資料:「H27.7 千葉市国民健康保険 特定保健指導アンケート」結果)

表 17 特定保健指導を中断した理由(複数回答可)

(資料:「H27.7 千葉市国民健康保険 特定保健指導アンケート」結果)

N=129   (人)

保健指導の対象とは知らなかったから 42

忙しくて時間が取れないから 35

通うのが面倒だから 29

まずは自分で努力したいから 26

体調が悪くないから 26

予約が面倒だから 17

既に自分で取り組んでいるから 11

以前に指導を受けて内容が分かっているから 10

今の生活習慣を変える気はないから 3

期間が長いから 3

その他 24

回  答

N=29   (人)

忙しくて時間が取れないから 5

通うのが面倒だから 5

後は自分のペースでやりたいから 5

期間が長いから 4

以前に指導を受けたことがあるから 3

体重や腹囲が思うように減らないので面接に行きづらくなった 3

予約が面倒だから 2

面接だけでは物足りないから 1

つまらない 0

その他 10

回  答

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26

・特定保健指導の実施率が 10%前後と低く、特に積極的支援は中途脱落が利

用者の約半数に及んでいる状況である。

・積極的支援対象者へのアンケート結果から、次の3点を検討する必要がある。

① 対象者に、自らが特定保健指導の対象であることや保健指導の必要性を

理解してもらい、特定保健指導の利用に繋げる効果的な導入方法

② 利用しやすい時間や場所を設定する、通信での支援を効果的に活用する

など、継続利用しやすい保健指導プログラム

③ 体重や腹囲を減らしたいという意識や生活習慣病の危険性の認識が保健

指導開始の動機になった者が多いことから、検査数値だけではなく、生

活習慣改善への取組みを支援し、評価する指標等

課 題

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3 重症化予防

本市では平成 24 年度から、生活習慣病の重症化を予防するため、次の事業を実

施している。

(1)受療勧奨

特定健診の結果が要医療にも関わらず医療機関を受診していない者を対象に、戸

別訪問や電話等による受療勧奨と保健指導を行う。

① 対象

特定健診の結果で、検査値が受診勧奨判定値*1であり、問診で服薬無し且つ医

師の判定が要医療*2でありながら、医療機関を受診していない者。

*1:医療機関で受診する必要があることを示す数値

*2:より詳しい検査や治療を必要としていること

○対象とする検査項目

動脈硬化リスク(平成 24 年度から)

・血圧・血糖・血中脂質のうち 2 項目以上が受診勧奨値

人工透析リスク(平成 26 年度から)

・血圧・尿蛋白がともに受診勧奨値

・血糖又はクレアチニンが受診勧奨値

② 実施方法

・対象者1人に対し1回、受療勧奨と保健指導を行う。

・訪問時不在の場合は連絡票を置き、本人から連絡をもらい、再度訪問して実施。

訪問後 1 ヶ月経過しても本人から連絡が無い場合は、健康保険課から電話をし、

受療勧奨を実施。

③ 実績

実施した対象者のうち、6か月後までに受療に繋がった者は、平成 24~26 年

度の各年度とも4割前後となっている。

表 18 受療勧奨の実績

(資料:千葉市訪問等受療勧奨実績)

年度対象者数(人)

A

訪問等実施数(人) 受療者数(人)

B

受療率(%)

B/A

H24 478 447 164 34.3

H25 670 569 248 37.0

H26 485 473 198 40.8

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28

(2)糖尿病予防の取組み

平成 24 年度から、糖尿病予備群の者を対象に、糖尿病対策が必要なことを知ら

せて生活習慣の改善を促す啓発リーフレットと、保健衛生行政部門で実施している

糖尿病に関する健康教室や健康相談の案内を、個別に送付している。

① 対象

特定健診の結果、HbA1c 値が保健指導判定値であり、特定健診の問診の際に血

糖値を下げる薬の内服をしていないと回答した 40~65 歳の者。

② 実績

啓発リーフレット及び糖尿病教室等案内の発送数と教室申込者数は次のとおり。

表 19 糖尿病予防に関する啓発送付及び健康教室申込実績

(資料:千葉市健康教室案内実績)

年度発送数(人)

A

申込者数(人)

B

H24 5,665 171

H25 6,582 261

H26 5,039 189

・受療勧奨によって受療に繋がる者が 4 割程度に留まっている。

・受療勧奨事業では受療した者の割合で評価を実施しており、受療勧奨時に同

時に行う保健指導の効果については評価を実施していない。保健指導の質の

向上を図るため、保健指導を受けた者の生活習慣の変化を確認する必要があ

る。

・1(3)医療費の状況に示したとおり、本市は慢性腎不全が医療費の中で高

い割合を占めていることから、糖尿病の発症や重症化を防ぐ必要がある。そ

のため、血糖値の異常の早期段階における生活習慣の見直しと改善が必要で

あり、その機会をどのように設けて支援をするか、また、医療機関や保健衛

生行政部門等とどのように連携を図ることが有効かを検討する必要がある。

課 題

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29

4 保健事業の現状

本市は、特定健診の対象である 40 歳以上の国保被保険者を中心として、被保険者

全体・特定健診未受診・ハイリスクの各層を対象に、対象者の属性に沿った事業計画

を立て保健事業を実施している。

図 23 千葉市の保健事業とターゲット層

生活習慣病の

リスクあり

特定健康診査受診者

所見なし

特定健康診査対象者(40歳以上の国保被保険者)

要医療

・保健師等による訪問保健指導

・受療勧奨

・特定保健指導

・特定健康診査の受診券発行

・特定健康診査の未受診者勧奨

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30

H26 年度の保健事業は次に示すとおり。

特定健康診査

現在の健康状況を

チェックし、生活習慣

病などの病気を早期

発見・早期治療す

千葉市医師会へ委託し個別健診方式で実施。

実施期間:5月~翌年2月

実施内容:必須項目の他、HbA1cの全数実

施と、血中クレアチニンと尿酸を追加

実施率:33.4%

(法定報告)

啓発普及活動

特定健康診査・保

健指導の利用率向

①市政だよりや市ホームページへの掲載

②対象者へ受診券を個別送付

③更新保険証・保険料決定通知等の発送に

案内文を同封

④公共施設・医療機関等にポスター掲示

⑤庁内自治会にリーフレットを配布

⑥健康まつり等でリーフレットを配布

国保に限らず協会けんぽ

等を含めた形で特定健診

のPRを行う、区が主催す

るイベントで周知を行うな

ど、協会けんぽや衛生行

政部門と協力体制をとり

ながら実施した。

健診未受診者勧奨

  文書勧奨

Q&A方式の受診勧奨はがき

<対象者>

 40~65歳で前年度及び当該年度未受診者

発送数:69,554通

うち受診者数:4,451人

        (6.4%)

  電話勧奨初めての特定健診対象者限定での電話勧奨

<対象者>40歳の未受診者

勧奨件数:923人

うち受診者数:51人

       (5.5%)

特定保健指導対象

者の生活習慣の改

善を図り、生活習慣

病の発症と重症化

を防ぐ

・千葉市医師会へ委託し、市内協力医療機関

で実施。

・健診を実施した同一医療機関で動機付け支

援と積極的支援を実施。

実施率(法定報告)

   9.8%

継続利用の電話勧

奨途中脱落の防止

積極的支援の初回面接を実施した者へ、電話

による継続利用の勧奨を実施。

(平成26年度 中途開始)

対象者数:77人

勧奨件数:55人

(不通等:22人)

特定健康診査の利

用を勧めることで、健

診受診率の向上を

図る

事業目的 事業概要 実績(H26年度)事業名

特定保健指導

Page 33: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

31

早期の生活習慣改

善への取組みを図る

前年度の健診結果から、HbA1cが保健指導判

定値の者を抽出し、糖尿病予防のリーフレットと

各区の講演会や教室・健康相談の案内を同封

し発送する。糖尿病教室は6区各1コース。

通知数:5,039人

生活習慣病予防と

重症化予防を図る

特定健康診査の結果、対象項目が受診勧奨

値に該当し、医療機関の受診が必要であるにも

関わらず未受診の者を対象に、訪問指導等によ

る受療勧奨と生活習慣改善の保健指導を行

う。

<対象項目>

・血圧・血糖・脂質の3項目

・高HbA1c、尿蛋白陽性、高クレアチニン、脂質

高値、血圧高値のいずれか1項目

指導実施者数:473人

重複・頻回受診をし

ている者に対し、適

正な受診を勧奨す

訪問により受診状況を確認し、適正な受診を勧

める

<対象者>

重複受診:外来で同一月に同一診療科の異

なる医療機関を2か所以上受診した者

頻回受診:外来で1枚のレセプトの実日数が

15日以上の者

指導実施者数:92人

生活習慣病等の疾

病の早期発見、早

期治療を通じて、被

保険者の健康の保

持増進を図る

・対象:国保加入の35歳以上で、保険料等を

完納している者

・申込制(定員あり。定員を超えた場合は抽

選)

・40歳以上は、人間ドックと特定健診を同時に

受診する

定員:8,200人

申込数:8,067人

承認数:7,977人

利用者数:6,467人

保険給付費の約2

割を占める調剤費の

抑制

①ジェネリック医薬品個別差額通知を

送付

②保険証更新時にジェネリック医薬品

  希望シールを同封

③子ども医療費助成受給証更新時に

ジェネリック医薬品希望シールを同封

④市政だより、ポスターによる制度の周知

⑤ジェネリック医薬品希望カードの配布

利用率:54.8%

  (H27.3調剤)

ジェネリック医薬品普及

促進

事業名 事業目的 事業概要 実績(H26年度)

一日人間ドック費用助

成事業

生活習慣病予防の啓発

訪問保健指導

適正受診の啓発

Page 34: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

32

Ⅱ 課題と目標

今後急激に高齢化が進むことから、若い頃からの生活習慣病の予防はこれまで以上

に大切になること、また、同規模都市に比べて人工透析の医療費割合が高い状況があ

り、重症化予防にも重点を置く必要があることから、以下の課題に取り組む。

1 特定健康診査

特定健診の受診率は 30%台前半に留まり、特に 40~50 歳代の受診率は市町村国

保全体の受診率よりも低い傾向となっている。

医療費分析の中で、慢性腎不全の割合が国や同規模自治体よりも高く、また、高血

圧性疾患や糖尿病などの医療機関受診率が40歳代から増え始める状況を確認できた

ことから、若い世代の人が自らの健康状態を確認し、生活習慣の見直しの機会を持つ

ことの意義は大きく、若い世代を特定健診へと繋げることが重要である。

平成 22 年度から平成 26 年度の 5 年間の特定健診利用パターン分析では、特定健

診を全く受診していない長期未受診者が 48.6%、受診が不定期である不定期受診者

が 34.2%であることが確認できた。

このことから、受診勧奨は、未受診者の状況を考慮して、長期未受診者に特定健診

の必要性を伝え受診へと繋げる対策と、不定期受診者に継続的な受診を促す対策に分

け、効果的に行う必要がある。

課 題

・受診率が 30%台前半に留まっている。

・長期未受診者が約 5 割を占めている。

・不定期の利用者が約 3 割を占めている。

・40~50 歳代の受診率が低い。

目 標 特定健康診査の受診率の向上

対 策 ①未受診者勧奨対策の強化

②継続受診の促進

評価指標

・健診対象者に占める長期未受診者の割合*1

・継続受診率*2

・40~50 歳代の受診率

*1:5 年間受診していない者の割合

*2:当該年度の受診者のうち、前年度も受診している者の割合

Page 35: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

33

2 特定保健指導

特定保健指導の実施率は、平成22年度の18.9%をピークに下降傾向となり、10%

前後で低迷し、平成 26 年度は 9.8%となっている。

特定保健指導対象者のうち、初回面接を受けた利用者の割合(利用率)は、動機付

け支援・積極的支援ともに低下傾向を示しており、10%台である。

積極的支援対象者への意識調査の結果を見ると、特定保健指導を受けなかった理由

は「保健指導の対象であることを知らなかった」をトップに「忙しい」「通うのが面

倒」「体調が悪くない」等が多い。特定健診結果や保健指導の必要性が、対象者に十

分に伝わっていないことが伺える。対象者を特定保健指導に繋げるため、保健指導が

必要なことを確実に伝える、保健指導開始の動機付けを行うなど、効果的な導入方法

を検討し、実施する必要がある。

また、初回面接を受けた者が6か月間の支援を終了した割合(終了率)を、動機付

け支援と積極的支援別に確認したところ、動機付け支援が 80%程度、積極的支援が

50%程度という状況であった。積極的支援対象者への意識調査では、「忙しい」「通

うのが面倒」という中断理由が多いことから、保健指導の必要性を伝えるとともに、

利用しやすい場所や時間の設定や、通信での支援を効果的に行うなど、実施方法の見

直しが必要である。

課 題

・実施率が 10%前後と低い。

・利用者数が減少している。

・中途脱落者が多い。

・必要性が十分理解されていない。

目 標 特定保健指導の実施率の向上

対 策 ①保健指導への導入促進

②保健指導実施における環境の整備

評価指標

・利用率*1

・終了率*2

*1:対象者のうち初回面接を受けた者の割合

*2:初回面接を受けた者のうち6か月間の指導を終了

した者の割合

Page 36: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

34

3 適正な医療の推奨と重症化予防

本市の医療費は、約3割がいわゆる生活習慣病である。また、生活習慣病の上位3

疾病が慢性腎臓病に関連する慢性腎不全(透析有)・高血圧症・糖尿病で、生活習慣

病の医療費の約5割を占めている。また、これら3疾病の割合を国・県・同規模都市

と比べると、本市は慢性腎不全(透析有)の割合が高いことから、人工透析に至るこ

とを防ぐ重症化予防対策を講じる必要がある。

対策の一つとして生活習慣病の重症化予防を目的に、平成 24 年度から、特定健診

結果で、血圧・血糖・血中脂質の値が一定の基準を超え、要医療と判定されたにも関

わらず医療機関を受診していない者を対象として、受療勧奨を実施してきた。さらに、

平成 26 年度からは、人工透析への移行を防ぐため、腎機能低下の早期対応の取組み

として、血清クレアチニンと尿蛋白の値が一定の基準を超えた者も対象に加えている。

平成 26 年度の受療勧奨実績は、受療に繋がった者が 40.8%に留まっている。特

定健診の受診率向上の対策を実施することで、受療勧奨の対象者も増加することが予

想されることから、より効果的かつ効率的な受療勧奨の方法を検討する必要がある。

また、受療勧奨時に、対象者が自らの生活習慣を振り返り、改善に向けた取組みが

できるよう、保健指導を実施することが重要である。対象者が適正に受療すると同時

に生活習慣を改善していくことにより、効果的に重症化を予防できるような支援が必

要である。

課 題 ・慢性腎臓病に関連する疾病の医療費割合が高い。

・受療勧奨後の受療率が 4 割程度と低い。

目 標 適正な医療の推奨と重症化予防

対 策 ・慢性腎臓病関連疾病のハイリスク者への受療勧奨と

保健指導の実施

評価指標 ・受療を開始した者の割合*

*受療勧奨後 2 か月後の受療状況

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35

Ⅲ 保健事業の実施計画

1 事業体系図

課題解決のために掲げた新たな目標を加え、次の事業体系のもと、事業を推進する。

平成 27 年度から「○B 未受診に受診を促す」、「○C 継続的な受診を促す」、「○E 保健指

導を終わりまで続けてもらう」、「○F 保健指導を始めてもらう」、「○G 適正な医療の推

奨・重症化予防」について、新規事業及び既存事業の拡大・見直しを行っていく。

図 24 特定健診・特定保健指導及び保健事業の体系図

被保険者

特定健康診査対象者(40歳~74歳)

へ受診券発行

受 診未 受 診

所見なし 特定保健指導対象者 要医療対象者

未受診受診指導未利用指導利用

健診結果の総合判定

健康意識の向上 健康的な生活習慣の獲得

特定健康診査の受診率の向上適正な医療の推奨と

重症化予防

行政サービス

を周知する

A

未受診者に

受診を促す

B

継続的な受診を

促す

C

保健指導を始

めてもらう

F

動脈硬化と人工透析

ハイリスク者の

重症化を予防する

G

特定保健指導

対象への移行

を防止する

D

保健指導を

終わりまで

続けてもらう

E

ジェネリック

医薬品の

推奨

I

重複・頻回

受診者への

対策

H

特定保健指導の実施率の向上

所見なし

(特定保健指導

対象者予備軍)

Page 38: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

36

2 計画事業

(1) 目標「特定健康診査の受診率の向上」

事 業 名 特定健診未受診者への受診勧奨

1 目 的 特定健診の未受診者を減らす。

2 概 要 (1)文書による受診勧奨

(2)電話による受診勧奨

3.対象者 (1)文書による受診勧奨・・・40~74 歳

(2)電話による受診勧奨・・・40~59 歳

4.評価指標

と目標値

年度

評価指標

H26 年度

(実績)

H27 年度 H28 年度 H29 年度

長期未受診者*割合 48.0% 47.0% 46.0% 45.0%

40~59 歳受診率 16.0% 17.0% 18.0% 19.0%

*長期未受診者:5 年間受診していない者

・目標値は平成 26 年度の受診率(はがき及び電話勧奨により上昇したと

考えられる)を参考に設定した。

5.実施計画

H27 年度 H28 年度 H29 年度

(1) 見直し 継続 継続

(2) 新規 継続 継続

(1)性別や年齢など属性に対応する内容とする。

読んでもらえる・見やすい・分かりやすい内容となるよう工夫する。

(2)若い年齢層に対しては、文書勧奨に加えて電話勧奨も行う。

休日や夜間の繋がりやすい時間帯にも架電する。

6.評価時期 各年度 11 月末

Page 39: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

37

事 業 名 継続受診の促進

1.目 的 継続受診率の向上を図る。

2.概 要 (1)経年の受診結果を送付する。

(2)特定健診の結果説明時に継続受診の必要性の理解を促す。

3.対象者 (1)過去5年間に特定健診を受診したことのある者

(2)特定健診を受診した者

4.評価指標

と目標値

*継続受診率:当該年度の受診者のうち、前年度も受診している者

の割合

・目標値は、H26 年度実績から毎年 1 ポイントの増加とした。ただし、

H27 年度は、受診勧奨事業の拡大初年度であるため、3 ポイントの増

加とした。

年度

評価指標

H26 年度

(実績)

H27 年度 H28 年度 H29 年度

継続受診率* 70.0% 73.0% 74.0% 75.0%

5.実施計画

H27 年度 H28 年度 H29 年度

(1) 新規 継続 継続

(2) 継続 継続 継続

(1)特定健診の受診パターンが不定期な者に継続受診を促すため、経年変

化が分かるように過去の結果を一表にして送付する。

(2)特定健診の結果説明時に、医師から健診の必要性を説明し、翌年度以

降も受診するよう促す。

6.評価時期 各年度 11 月末

Page 40: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

38

(2) 目標「特定保健指導の実施率の向上」

事 業 名 特定保健指導利用勧奨

1.目 的

特定保健指導の利用を促すとともに、6か月間の指導を終了で

きるよう支援を行うことにより、特定保健指導の実施率の向上

を図る。

2.概 要 電話により特定保健指導の開始及び継続利用を勧奨する。

3.対象者 40~74 歳の特定保健指導対象者

4.評価指標

と目標値

年度

H26 年度

(実績)

H27 年度 H28 年度 H29 年度

利用率* 動機付け 13.4% 14.4% 18.0% 19.0%

積極的 8.6% 10.5% 13.0% 15.0%

終了率* 動機付け 86.0% 86.0% 86.0% 86.0%

積極的 42.7% 43.0% 49.0% 50.0%

*利用率:対象者のうち初回面接を受けた者の割合

*終了率:初回面接を受けた者のうち 6 か月間の指導を終了した

者の割合

・利用率の目標値:H29 年度に H20~H25 年度の平均値まで向上

させることとし、H28 年度は事業初年度であることから増加幅を

大きく設定した。

・終了率の目標値:動機付け支援は、H20~H25 年度の平均値と

同等であった平成 26 年度実績を維持することとした。積極的支援

は、H29 年度に5割を終了させることとし、H28 年度は事業初年

度であることから増加幅を大きく設定した。

5.実施計画

H27 年度 H28 年度 H29 年度

一部実施 拡大 継続

(1)対象者へ架電し利用開始を促す。

(2)利用開始後に架電し利用継続を促す(中途脱落防止)。

6.評価時期 各年度 11 月末

7.その他 平成 28 年度以降に、特定健診の問診項目を分析し、保健指導

の効果として生活習慣の変化を確認する指標を検討する。

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事 業 名 特定保健指導実施機関の拡大

1.目 的 対象者が利用し易い保健指導の実施体制を整備することで、実

施率の向上を図る。

2.概 要 委託機関を医療機関以外の民間事業者にも拡大し、通信による

効果的な支援や休日実施などの利便性を高める。

3.対象者 40~64 歳の特定保健指導(積極的支援)対象者

4.評価指標

と目標値

年度

H26 年度

(実績)

H27 年度 H28 年度 H29 年度

利用率* 動機付け 13.4% 14.4% 18.0% 19.0%

積極的 8.6% 10.5% 13.0% 15.0%

終了率* 動機付け 86.0% 86.0% 86.0% 86.0%

積極的 42.7% 43.0% 49.0% 50.0%

*利用率:対象者のうち初回面接を受けた者の割合

*終了率:初回面接を受けた者のうち 6 か月間の指導を終了した

者の割合

・利用率の目標値:H29 年度に H20~H25 年度の平均値まで向上

させることとし、H28 年度は事業初年度であることから増加幅を

大きく設定した。

・終了率の目標値:動機付け支援は、H20~H25 年度の平均値と同

等であった平成 26 年度実績を維持することとした。積極的支援

は、H29 年度に5割を終了させることとし、H28 年度は事業初

年度であることから増加幅を大きく設定した。

5.実施計画

H27 年度 H28 年度 H29 年度

検討 新規 継続

(1)積極的支援を、市医師会協力医療機関(約 290 か所)の他に

民間事業者へも委託する。

(2)電話や支援メール・手紙の活用、休日実施など、効果的・効率的

な指導を実施する。

6.評価時期 各年度 11 月末

Page 42: 28 ࠲Ჯ 千 葉 ࠌ - Chiba...計န期間は、 度から、医療費適ന化計နの第期 高齢者の医療の確 保に する法 第 8 条第 の 定に基づき定める計န

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(3) 目標「適正な医療の推奨と重症化予防」

事業名 受療勧奨と保健指導

1.目 的 腎疾患や糖尿病の重症化を予防する

2.概 要 ハイリスク者への受療勧奨と保健指導を実施する

3.対象者

・特定健康診査の結果で、動脈硬化リスクや人工透析リスクが

高く、医療機関への受診が必要と判定されたにも関わらず、

受療していない者

<H27 年対象者抽出条件>

医師の判定が「要医療」かつ、問診の服薬項目が全て「なし」か

つ以下の何れかに該当する者

①血圧・血糖・血中脂質が全て受診勧奨値 ②血糖が受診勧奨値

③尿蛋白が(+)以上 ④クレアチニン値が受診勧奨値

⑤血中脂質・血圧がそれぞれ受診勧奨値

4.評価指標

と目標値

年度

評価指標

H26 年度

(実績)

H27 年度 H28 年度 H29 年度

受療率 40.8% 42.0% 43.0% 44.0%

新規透析患者数 160 人 同程度 同程度 同程度

・受療率は、毎年 1 ポイントの増加を目標とする。

・新規透析患者数は、増加の抑制を目標とする。

5.実施計画

H27 年度 H28 年度 H29 年度

見直し 継続 継続

(1)1人に対し1回であった保健指導を 2 回行い、内容を充実させる。

保健指導の際に生活習慣の聞き取りを行い、初回指導から6か月後の

2 回目の指導の際、受療状況や生活習慣の変化を確認する。

(2)確実に指導を行うため、初回指導の訪問前に電話で趣旨を説明し、

訪問予約をすることにより、訪問時の不在者を減らす。また、訪問予

約が難しい対象者には電話で指導を行う等の工夫をし、効率的に指導

を行う。

6.評価時期 各年度 11 月末

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41

(4) その他の保健事業

H27 H28 H29

啓発普及活動

特定健診・特定

保健指導の利

用率向上

①対象者へ受診券を個別送付

②更新保険証・保険料決定通知等の

発送に案内文を同封

③庁内自治会でリーフレットを回覧

④市政だよりや市ホームページ、ポスター等

  による制度の周知

①:被保険者

   (40~74歳)

②:被保険者

③~④:市民

JA健診のデータ

取り込み

特定健診の受

診率向上

JAの健診を利用した者の健診デーを取り

込み、特定健診受診と見なす

JA加入の

被保険者

(40~74歳)

新規

一日人間ドック

費用助成

健康の保持増

進に寄与する

・費用の半額を助成

・40歳以上は、特定健診を同時に受診

・被保険者

(35歳以上)

・保険料を完納

(延滞金を含む)

・申込制(定員あ

り)

生活習慣病予

防の啓発

早期の生活習

慣改善への取り

組みを支援する

糖尿病予防のリーフレットと各区の講演会

や教室・健康相談の案内を同封し送付

・前年度の特定健診

受診者

・HbA1cが保健指導

判定値

適正受診の啓

適正な医療受

診を促す

医療機関の重複・頻回受診をしている者

に対し、訪問等により状況を確認し、適正

な受診を促す

被保険者

ジェネリック医薬

品普及促進

保険給付費の

約2割を占める

調剤費の抑制

①ジェネリック医薬品個別差額通知を

送付

②保険証更新時にジェネリック医薬品

  希望シールを同封

③子ども医療費助成受給証更新時に

ジェネリック医薬品希望シールを同封

④市政だより、ポスターによる制度の周知

⑤ジェネリック医薬品希望カードの配布

①~②:被保険者

③:被保険者

 (子ども医療費

   助成対象者)

④~⑤:市民

対象者事業名 事業目的 事業概要実施計画(年度)

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42

参考資料(用語集)

【か行】

高齢化率

65歳以上の高齢者人口(老年人口)が総人口に占める割合のこと。

血清クレアチニン

血清クレアチニンとは、筋肉運動のエネルギーとして代謝される「クレアチン」

の代謝後に残る老廃物のこと。血清クレアチニン検査は腎臓の濾過機能をチェック

する指標となる。

【さ行】

ジェネリック医薬品(後発医薬品)

ジェネリック医薬品とは、先発医薬品と同一の有効成分を同一量含み、同一経路

から投与する製剤で、効能・効果、用法・用量が原則的に同一であり、先発医薬品

と同等の臨床効果・作用が得られる医薬品をいう。

受療勧奨

生活習慣病が重症化する危険性が高い人に医師の診察を勧めること。

新生物

正常な組織細胞は、必要以上に分化分裂を行わないように調節を受けているが、

そこからはずれ自立的に増殖を始めるようになった組織。

腫瘍とも言われ、良性(非がん性)のものと悪性(がん性)のものに分けられる。

生活習慣病

高血圧、糖尿病、脂質異常症、脳血管疾患、心臓病、肥満等で生活習慣が発症原

因に深く関与していると考えられている疾患の総称。食習慣、運動習慣、休養、喫

煙、飲酒等の生活習慣がその発症・進行に関与する疾患のこと。

【た行】

長期未受診者(千葉市独自)

5年間連続で、特定健康診査を受診していない者。

データヘルス

各医療保険者が保有する電子レセプト(診療報酬明細書)などから得られるデー

タの分析に基づいて実施する効率のよい保健事業をデータヘルスと呼ぶ。データと

ヘルスをつないだ造語。

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43

特定疾病

特定疾病とは、心身の病的加齢現象との医学的関係があると考えられる疾病であ

って次のいずれの要件をも満たすものについて総合的に勘案し、加齢に伴って生ず

る心身の変化に起因し要介護状態の原因である心身の障害を生じさせると認めら

れる疾病である。

1) 65歳以上の高齢者に多く発生しているが、40歳以上65歳未満の年

齢層においても発生が認められる等、罹患率や有病率(類似の指標を含

む。)等について加齢との関係が認められる疾病であって、その医学的

概念を明確に定義できるもの。

2) 3~6ヶ月以上継続して要介護状態又は要支援状態となる割合が高いと

考えられる疾病。

特定疾病の認定

特定疾病のうち、厚生労働大臣が定める3疾病(人工透析が必要な慢性腎不全、

血友病、血液凝固因子製剤の投与に起因するHIV感染症)は、長期にわたり高額

な治療が必要であることから、医療保険者に申請し、認定を受けることで交付され

る特定疾病療養受療証を提示することで、1か月の窓口負担額が自己負担限度額ま

でとなる。

特定健診(特定健康診査)

平成20年4月から開始された、医療保険者が40歳~74歳の加入者を対象として

メタボリックシンドロームに着目した検査項目による健康診査のこと。

特定保健指導

特定健診の結果により生活習慣病の発症リスクが高く、生活改善により生活習

慣病の予防効果が期待できる人に対して行う保健指導のこと。特定保健指導対象者

の選定方法により「動機付け支援」「積極的支援」に該当した人に対し実施される。

同規模

KDBシステムでの保険者規模別の区分。千葉市は区分1に該当される。

H27.4.1時点

同規模区分 区分 該当市・区数

指定都市 1 20

中核市・特別区 2 68

特例市 3 39

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44

【な行】

尿酸

主に痛風の診断をするため、血液中の尿酸値を測定する検査。からだの細胞は常

に新しく生まれてくる一方で死んでいくものもあり、この活動を代謝という。代謝

の結果としてできる燃えかすの一つが尿酸と呼ばれる物質で、約70%は尿の一部

となって排泄される。ところが、腎臓の機能に障害が起こって尿酸が正しく排泄さ

れなかったり、何らかの原因で尿酸がつくられすぎたりすると、たまった尿酸が異

常を引き起こす。その代表が痛風である。

【は行】

法定報告

年度の特定健診等の実績を国に報告するもの。特定健診等の実施年度中に40~

74 歳になる、当該年度の1 年間を通じて千葉市国民健康保険に加入している方

を集計の対象とする。

【ま行】

メタボ

メタボリックシンドロームの略。日本内科学会関連8 学会がメタボリックシンド

ロームの疾患概要と診断基準を示した。

内臓脂肪の蓄積(内臓脂肪型肥満)を共通要因として、高血圧、高血糖、脂質異

常等を引き起こした状態で、その複合的な結果として、血管の損傷や動脈硬化が生

じ、症状が重症化した場合には、虚血性心疾患、脳血管疾患等の発症リスクが高く

なる。

【ら行】

リスク

危険のことで、病気に関しては重症化する要因の意味。

【B】

BMI(ビー・エム・アイ)

Body Mass Index の略。体重(kg)/身長(㎡)で算出する。人の肥満度を表

す体格指数で、BMI の計算式は世界共通ですが、肥満の判定基準は国により異な

る。

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45

【H】

HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー )

HbA1cは赤血球の中で体内に酸素を運ぶ役目のヘモグロビンと、血液中のブド

ウ糖が結合したものである。糖化ヘモグロビンともいい、血糖値が高いほどグリコ

ヘモグロビンが形成されやすくなるので、糖尿病の患者では血液中に顕著な増加が

みられる。血糖値は常に変化しているが、HbA1cは濃度が安定している。ヘモグ

ロビンの寿命は約4か月であるため、HbA1cの値を調べれば、過去1~2か月の血

糖の平均的な状態を知ることができる。

【J】

JA(ジェーエー)

Japan Agricultural Co-operatives(日本の農業協同組合) の略。

JAでは、組合員をはじめ地域住民に対し、検診事業をはじめとする健康管理事業

を行っている。

【K】

KDB システム(ケーディービーシステム)

国保データベースシステム。国保中央会が開発をした、国民健康保険に関する全

国規模のシステムであり、特定健診及びレセプトの統計情報を国・県・同規模保険

者等と比較しながら確認することができる。

【P】

PDCAサイクル(ピーディーシーエーサイクル)

業務プロセスの管理手法の一つで、計画(plan)→実行(do)→評価(check)

→改善(action)という4段階の活動を繰り返し行うことで、継続的にプロセスを改

善していく手法。