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2014 オープンキャンパス 東北大学農学部 http://www.agri.tohoku.ac.jp/index-j.html URL Faculty of Agriculture, Tohoku University 7 / 30 W E D 31 T H U OPEN CAMPUS 1 2 3 4

オープンキャンパス OPEN CAMPUS · 【東北大学マリンサイエンス拠点形成事業】セミナー室1(講義棟1階) Ⅲ 入試相談コーナー(講義棟国際交流支援室)

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2 01 4オープンキャンパス

東北大学農学部

http://www.agri.tohoku.a

c.jp/index-j.htmlURL

Faculty of Agriculture,Tohoku University

7/30WED 31T

HU

OPENCAMPUS

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農学部オープンキャンパス日程

模擬講義(講師紹介、講義内容、若き参加者への熱いメッセージ等)及びコース紹介

模擬講義① 「よくわかる遺伝子組換え植物」 鳥山 欽哉 教授(環境適応生物工学分野)

植物生命科学コース紹介 模擬講義② 「私たちの食と社会」 冬木 勝仁 准教授(国際開発学分野)

資源環境経済学コース紹介 模擬講義③ 「生産性に及ぼすミトコンドリアのはたらき」 豊水 正昭 教授(動物栄養生化学分野)

応用動物科学コース紹介 模擬講義④ 「魚類 iPS 細胞の開発と応用に向けた研究」 鈴木  徹 教授(海洋生命遺伝情報システム学分野)

海洋生物科学コース紹介 模擬講義⑤ 「農学部でこんなことやってるの!?                  - 学際研究の勧め。」 内田 隆史 教授(分子酵素学分野)

生物化学コース紹介 模擬講義⑥ 「植物ホルモンのはたらき」 山口 信次郎 教授(活性分子動態分野)

生命化学コース紹介

東北復興農学センター・東北マリンサイエンス拠点形成事業紹介

技術部紹介

交通アクセス・キャンパスマップキャンパス間シャトルバス(無料)/仙台市営バス「農学部前時刻表」・仙台市営地下鉄「北四番丁駅」時刻表

①肉用鶏ブロイラー 鶏肉は、世界で豚肉に次いで多く消費され、食のタブーに触れることが少ない食肉です。その生産量は発展途上国を中心に急激に伸びています。鶏肉の主な供

給源である肉用鶏ブロイラーの体重は、孵化直後では 50g程度ですが、2ヶ月足らずで約3kgを超えます。この急激な成長は長年の育種改良に加え、高度に栄養

設計された飼料によって支えられています。食料自給が課題となっている我が国において、鶏肉のさらなる生産技術の発展に期待が寄せられています。

②実験室内に設置された魚類飼育システム 遺伝子組み換え、および遺伝子ノックアウト(KO)したメダカとゼブラフィッシュの飼育水槽です。細胞の多様性を GFP(緑色蛍光タンパク質)蛍光で観察で

きる遺伝子組み換えフィッシュを使って、魚類iPS細胞の開発を進めています。KOフィッシュは内分泌や発生の研究に利用しています。海水循環水槽ではヒラメ(変

態期に左右非対称な体をつくる)やトラフグの仔稚魚を飼育しており、変態の分子制御機構を研究しています。

③農場実習の様子 川渡フィールドセンター(大崎市)で行われ、3年次に受講します。写真は有機栽培水田の除草実習の様子。水田の雑草を手で抜いていきます。実習では通常

の栽培法(慣行栽培)と農薬や化学肥料を使わない有機栽培水田を見ることができるだけでなく、その管理についても実地で学ぶことができます。座学だけでは

学ぶことのできない農業の現場を体験できる農業実習は、学生にとって貴重な経験となります。

④志津川湾における沿岸岩礁域生態系調査 東日本大震災で壊滅的被害を受けた志津川湾のアラメ群落(藻場)の再生過程と、その群落に集まるウニやアワビなどの海洋生物の回復過程を潜水調査によっ

て定期的にそして継続的に調べました。その結果、生息場所を少し変化させながらもアラメ幼体は順調に回復していることがわかりました。また、2011年秋に

キタムラサキウニが大量に生まれたことも判明しました。しかし、食欲旺盛なウニが増えれば海藻が食べられてしまい、磯焼けになることが心配されます。現在、

増えすぎたウニを採集して養殖する方法を提案し、実施されようとしています。

問い合わせ先

東北大学農学部・農学研究科教務係〒981-8555 仙台市青葉区堤通雨宮町1番1号

E-mail : [email protected](教務係共通)Tel  022-717-8609 または 8610Fax 022-717-8607        

ウェブサイト:http://www.agri.tohoku.ac.jp/index-j.html

OPENCAMPUS

CONTENTS

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日 程 表

オープンキャンパス次第

東北大学農学部東北大学農学部オープンキャンパス日程オープンキャンパス日程

OPENCAMPUS

日 時

7月30日(水)

7月31日(木)

受 付

受 付

コース毎に模擬実験、研究内容紹介、ポスター展示等を行います。

入試相談コーナーを開設します。

模擬講義①模擬講義②模擬講義③

模擬講義④模擬講義⑤模擬講義⑥

学部長挨拶

学部紹介

学部長挨拶

学部紹介

模擬講義①模擬講義②模擬講義③

模擬講義④模擬講義⑤模擬講義⑥

学部長挨拶

学部紹介

学部長挨拶

学部紹介

8:30~10:00

9:00~

10:00~10:20 10:20~11:30 11:30~13:00 13:00~13:20 13:20~14:30 14:30~16:00

Ⅰ 農学部の概要紹介と模擬講義(講義棟第1講義室)     【午前の部】 10:00~10:05 ■ 挨拶 駒井 三千夫 農学部長 10:05~10:20 ■ 農学部の概要紹介 五味  勝也 教授 10:20~11:30 ■ 模擬講義 ①「よくわかる遺伝子組換え植物」 講師 : 鳥山 欽哉 教授(環境適応生物工学分野) ②「私たちの食と社会」 講師 : 冬木 勝仁 准教授(国際開発学分野) ③「生産性に及ぼすミトコンドリアのはたらき」 講師 : 豊水 正昭 教授(動物栄養生化学分野)  【午後の部】 13:00~13:05 ■ 挨拶 駒井 三千夫 農学部長 13:05~13:20 ■ 農学部の概要紹介 五味  勝也 教授 13:20~14:30 ■ 模擬講義 ④「魚類iPS細胞の開発と応用に向けた研究」 講師 : 鈴木  徹 教授(海洋生命遺伝情報システム学分野) ⑤「農学部でこんなことやってるの!? -学際研究の勧め。」 講師 : 内田 隆史 教授(分子酵素学分野) ⑥「植物ホルモンのはたらき」 講師 : 山口 信次郎 教授(活性分子動態分野)

Ⅱ 研究内容のポスター展示等            9:00~16:00 コース毎に模擬実験、研究発表、ポスター展示などを行います。 【生物生産科学科】 ■ 植物生命科学コース:第4講義室(講義棟2階) ■ 応用動物科学コース:第10講義室(講義棟1階) ■ 資源環境経済学コース:第9講義室(講義棟2階) ■ 海洋生物科学コース:第5講義室(講義棟2階) 【応用生物化学科】 ■ 生 物 化 学 コ ー ス:第3講義室(講義棟1階) ■ 生 命 化 学 コ ー ス:第6・7講義室(講義棟2階) 【技術部】 大学院演習室(講義棟2階) 【東北復興農学センター】セミナー室2(講義棟1階) 【東北大学マリンサイエンス拠点形成事業】セミナー室1(講義棟1階)

Ⅲ 入試相談コーナー(講義棟国際交流支援室) 一般入試、AO入試、授業カリキュラム、卒業後の進路に関する質問、相談に本学部教員が個別にお答えします。

7月30日(水)・31日(木)

7月30日(水)・31日(木)

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❶講師:鳥山 欽哉 教授(環境適応生物工学分野)❷模擬講義テーマ:よくわかる遺伝子組換え植物❸略歴:1960年山形市生まれ。山形県立山形東高等学校卒業。1983年東北大学農学部卒業。1988年東北大学大学院農学研究科博士課程修了。東北大学農学部助手、岩手大学農学部助教授、東北大学農学部助教授をへて、2005年東北大学農学部教授。

❹研究テーマ:植物バイオテクノロジー、環境適応植物工学、遺伝子組換え植物、花粉発達の分子遺伝学❺趣味・好きな言葉:趣味の園芸、自然探索・「蒔かぬタネは生えぬ」「夢は大きく」❻講義の概要:DNAを見たことはありますか?遺伝子組換え植物を見たことがありますか?遺伝子組換え植物はどのようにして作られるのでしょうか?ドラえもんの道具では新種植物製造機を使いますが、私たちはアグロバクテリウムという名前の土壌細菌を使って遺伝子組換え植物を作ります。アグロバクテリウムは自然界で遺伝子組換えを行っています。アグロバクテリウムを用いた植物の遺伝子組換え技術について模型を使ってわかりやすく解説します。

❼若き参加者への“熱い”メッセージ:大学は自分で研究テーマ(不思議に思うこと、知りたいこと)を見つけて研究する(解決する)ためのトレーニングをします。大学院では「教科書に書いていないこと」について研究します。私は「世界にひとつだけの花」を自分で作りたいと思って農学部を選びました。「あんなこといいな、できたらいいな、あんな夢、こんな夢いっぱいあるけど」夢をかなえるために熱意をもって研究に取り組みましょう。「The more we dream, the more we gain.」

模擬講義①

MEMO

模擬講義及びコース紹介 (講師紹介、講義内容、若き参加者への“ 熱い ”メッセージ等)

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植物生命科学コース

 植物生命科学コースは植物の生理生態や病虫害の発生機構、植物生産に関わる環境因子などに関する教育・研究を行っているコースです。所属する9研究室が、パネルや標本を展示して研究内容をわかりやすく紹介します。

●作 物 学:「作物の成長のメカニズム」:アジアの人々の重要な食料であるイネとダイズ、そしてエネルギー作物として注目されているソルガムを対象に、その成長のメカニズムの解明を目指しています。現在取り組んでいる以下の3つのテーマについて紹介します。

 (1)イネの登熟の仕組み、(2)塩ストレス耐性の仕組み、(3)ソルガムの成長の仕組み。●園 芸 学:「果物・野菜・花のサイエンス -バイオと生産のテクノロジー-」:美味しい果物や野菜にはどんな性質があるんだろう?見応えのある花を咲かせるためにはどうやって育てたら良いんだろう? 園芸作物(果物・野菜・花)の成長に適した栽培環境条件を調べたり、品質や成長に関わる酵素や遺伝子を探ることで、これらの問題を解決するのが私たちの研究テーマです。その成果を紹介します。

●土壌立地学:「土と植物の多様なインタラクション」:私たちは、主に火山灰土や低地土を用いて、土壌と植物の相互作用の研究を行っています。その内容は、窒素、リン、イオウなどの養分元素の効率的供給法、カドミウムやアルミニウムなどの過剰害のコントロール法、有機質資材の環境保全的利用法などです。これらの研究内容について紹介します。

●植物遺伝育種学:「イネと野菜のゲノム研究 -遺伝子からのアプローチ-」:私たちは、植物が持つ特性を遺伝の側面から研究しています。特にイネの環境ストレス耐性や、アブラナ科野菜の形・成分等の特性を調節している遺伝子を見つけ、品種改良に役立てる研究をしています。また、ハクサイなどの野菜が持つ「自分の花粉では受精できない」不思議な生殖のしくみについても研究しています。

●植物病理学:「環境や生き物にやさしい農業をめざして」:病原微生物による病気の流行は、農作物の生産を減少させる一つの大きな原因とされています。私たちは、病気が発生する仕組みや、植物が持つ病害抵抗性の機構について遺伝子レベルで解析を行い、環境と調和した新しい病原体防除技術の確立を目指しています。これらの研究の一端を紹介します。

●生物制御機能学:「昆虫と植物の化学的ならびに生態学的コミュニケーション」:植物で生活する昆虫は決まった植物に誘引され、摂食・産卵します。これらの行動はどのような仕組みで化学的ならびに生態学的に制御されているのでしょうか。昆虫の各種行動を制御する仕組みについて当研究室でこれまでに明らかにした内容の一端を紹介します。

●環境適応生物工学:「植物の環境適応とバイオテクノロジー」:私たちは植物が地球の多様な環境に適応した「しくみ」を分子生物学的に解明し、それを農業へ応用することを目指しています。イネを用いた研究紹介、および、環境適応を実感できる驚きの植物の展示もあります。

●生物共生科学:「ブナ林の多様性維持メカニズムを探る -花粉と種子の分散が森を多様にする-」:森林は陸上における最も豊かな生態系の一つであり、様 な々植物や動物、菌類などによって構成されています。今回は、森林生態系における多種共存メカニズムや樹木の生活史特性(開花から種子散布・実生定着・樹木の成長・枯死までの一生)と森林保全に留意した木材生産に関する研究を紹介します。

●栽培植物環境科学:「環境や生き物にやさしい農業をめざして」:地球温暖化や生物多様性の低下など、私たちをめぐる環境は大きく変化しています。私たちは、フィールドでの研究を中心にして、「環境にやさしい」新しい農作物栽培技術の開発を進めています。今回は、水鳥との共生をめざした稲作「冬水たんぼ」、根に共生する微生物「菌根菌」によるリン肥料の削減、堆肥でリンを上手に使う、有機栽培イネの根の生死を調べる、などの研究を紹介します。

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❶講師:冬木 勝仁 准教授(国際開発学分野)❷模擬講義テーマ:私たちの食と社会❸略歴:1962年京都市生まれ。1989年京都大学大学院経済学研究科修了、東北大学農学部助手、講師、助教授等を経て2007年東北大学大学院農学研究科准教授、現在に至る。

❹研究テーマ: (1)農業市場学:主として日本における米流通・市場に関する研究 (2)アグリビジネス論:主としてアメリカ・日本・アジアにおける多国籍アグリビジネスに関する研究 (3)農業政策学:主としてアメリカ・日本における農業・食糧政策に関する研究 (4)農業経済学:主として日本における地域農業に関する研究 <主な著作>『グローバリゼーション下のコメ・ビジネス』 『農業経営安定の基盤を問う』(分担執筆) 『現代の食とアグリビジネス』(分担執筆) 『食料・農産物の流通と市場 Ⅱ』(分担執筆) 『与件大変動期における農業経営』(分担執筆) 『復興の息吹き-人間の復興・農林漁業の再生』(分担執筆)❺趣味・好きな言葉: 旅行(でも、最近は仕事以外で遠方に行くことがありません) スポーツ観戦(でも、自分ではやりません) 街歩き(移動は可能な限り徒歩にし、人や風景を見ることにしています) 好きな言葉は、「まっとう」、「自由」❻講義の概要:現在の日本の食生活は一見すると豊かで多様なものに見えますが、その基盤は意外に脆弱です。経済のグローバル化が進展する中で、日本はますます多くの食料を外国に依存するようになってきています。また、消費と生産の距離が拡大する中で食料の安全性や品質をめぐる問題が数多く生じています。こうした現状の一端を具体的にお話ししたいと思います。

❼若き参加者への“熱い”メッセージ:私は普段、見る、聞く、感じる、考える、話す、という5つを大事にし、フィールドワークを重視しています。大学は一般社会から相対的に自律して学問を行うことができますが、研究者、教員、学生も現実の社会の中で生きているということを常に心がけることが必要だと思っています。一方で、研究の原動力となる純粋な好奇心も大切にしたいと思っています。

  私の学問的なアプローチの方法は経済学や社会学なので、農学部=理系と考えている皆さんには違和感があるかもしれませんが、生物学や化学はもとより、物理学、地学から文学、経済学まで広がる農学の多様性を知っていただきたいと思います。

模擬講義②

MEMO

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資源環境経済学コース 資源環境経済学コースには、環境経済学、フィールド社会技術学(兼)、国際開発学、及び、農業経営経済学の4研究室があります。さらに、本コースでは、資源環境経済学に関する分野について、農林水産省農林水産政策研究所との協定に基づき設置された連携講座「資源環境政策学講座」と協力して、教育・研究に当たっています。 本コースは、人類の生存にかかわる資源・環境・食糧問題について、アジア圏を中心とするグローバルな領域で解明し、環境と調和した「持続的農業生産・社会システムの構築」のための政策・制度・経営・地域システムのあり方について、社会技術の視点や倫理学的発想も取り入れて教育・研究を行っています。

●環境経済学:当分野は、伝統的な経済学の枠組みにとらわれず、むしろ経済学が等閑視してきた「人間行動」そのものに焦点を当てて、人間行為に誘因を与える一つである哲学・倫理学的な背景について研究するとともに、可能な場合には実験的視点に立って実証を試みることを目標としています。主な研究内容は以下の通りです。

 ①「物語り」論を適用した経済学的環境評価の方法論的検討とその応用 ②農環境と食に関する哲学・倫理学的視点による資源維持管理の検討 ③内部観測(「私」からみる世界観)に基づくロールプレイゲーミングでの役割体験の評価 ④公共選択、特に現代分配的正義に関する理論的考察 ⑤ナラティヴ・アプローチを核とした「公」と「共」の農業普及手法などの開発 ⑥よそ者による住民への「共感」に関する研究●フィールド社会技術学:この分野は、社会技術の研究・開発の視点から、農業、農村社会が直面している社会問題の解決を目指す教育・研究に取り組んでいます。社会技術というのは、社会問題を解決するための科学、技術のことで、社会科学と自然科学を融合した研究分野のことである。ここでは、フィールドワークをベースに経済学的視点に基づいた構造問題・環境問題についての考察と政策提言、LCA(ライフサイクルアセスメント)についての研究、人工衛星や航空機が観測取得したデータの利用など、社会科学と自然科学にまたがった幅広い研究活動を行っています。主な研究内容は以下の通りです。

 ①農村諸資源の賦存状況の把握と適正な配置・利用計画づくり ②日本やアジアにおける農村諸資源の管理主体の組織と役割・機能の解明 ③資金循環、財政という視点からみた地域計画の経済評価と経済計画の立案 ④デジタルフィールドセンターの構築及びレザープロファイラーデータ利用による森林計測 ⑤衛星データによる耕作放棄地の検出、水田作付面積計測、または熱帯地域での農業実態把握 ⑥社会科学と自然科学が融合した「環境と経済の両立」する地域社会システムの構築●国際開発学:本分野では、食糧・資源・環境問題の解決を図るために必要な政策・制度のあり方について教育・研究を行っています。アジアに関する「地域研究」の成果と「開発経済学」の分析手法を用いて実証的かつ理論的な取り組みを志向しています。本分野では、食料、資源、環境問題に国境を超えた広い視野から取り組み、学生も発展途上国や先進国の現地に直接赴いて研究を行うことが求められます。国際協力やアグリビジネスなどの分野で活躍したい学生の参加を求めています。主要な研究課題は以下の3点である。

 ①アジア地域における食料・農業問題、開発政策の推進に伴う諸問題 ②グローバルな経済変動や気象変動が世界各国の農業生産と政策に与える影響 ③多国籍アグリビジネスと各国の食料・農業・政策との関係●農業経営経済学:日本および先進諸国・地域を対象として、農業生産、加工、流通、販売、食料消費といったフードシステムに関わる諸問題や、「農」と「食」の基盤である農村の維持発展に関わる諸問題について、農業経済学、農業経営学、農村社会学など社会科学の基礎理論を踏まえ、市場、制度、生活様式などの多様な社会関係や各国比較を重視する視点から、教育・研究を行っている。主な教育・研究内容は以下のとおりである。

 ①現代世界の食料・農業・農村問題に関する教育・研究 ②農業経営発展とイノベーションに関する教育・研究 ③農産物マーケティング・農村産業化に関する教育・研究 ④農村社会変動の歴史と論理に関する教育・研究 ⑤持続可能な農業の構築と農業政策・制度に関する教育・研究●資源環境政策学:国内外における農林水産業や食料問題に関する政策・制度の決定プロセスや、貿易や地球環境をめぐる国際交渉プロセスに関する研究を行う一方、我が国の農林水産政策の企画・立案に資する政策分析や政策評価手法の開発を行っている。主要な研究課題は以下の4点である。

 ①食料消費構造の変貌かにおける生産政策と制度に関する研究 ②野菜・果実の国内安定供給にかかる政策設計と評価手法に関する研究 ③農林水産政策の評価手法に関する研究 ④諸外国における農業経営安定政策のわが国への導入可能性に関する研究

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❶講師:豊水 正昭 教授(動物栄養生化学分野)❷模擬講義テーマ:生産性に及ぼすミトコンドリアのはたらき❸略歴:1954年1月 福岡県生まれ。 1972年3月福岡県城南高等学校卒業。1978年3月東北大学農学部畜産学科卒業、1980年3月 東北大学大学院博士課程の前期課程修了、1983年3月 東北大学大学院博士課程の後期課程修了。教育研究歴:1984月11月 鹿児島大学農学部畜産学科助手、1989年12月 新潟大学農学部生物生産学科 助教授、1993年3月 東北大学農学部生物生産学科 助教授、2008年4月東北大学農学研究科 応用生命科学専攻 教授、現在に至る。この間、1987-1988年 アルバータ大学(カナダ) 博士研究員、 2004-2005年アーカンソー大学家禽科学&アルバータ大学食品栄養科学客員教授, カリフォルニア大学デービス校客員研究員。

❹研究テーマ:①飼料栄養制御による畜産物の高品質化技術の開発(キーワード:分子栄養・代謝制御・タンパク質/脂質/炭水化物の各代謝)、②温暖化の進行に適応する安定的家畜生産技術の開発(キーワード:環境ストレス・酸化ストレス・代謝応答・遺伝子発現・ミトコンドリア機能)、③自給飼料を基盤とした鶏肉の高品質化技術の開発(キーワード:新規飼料資材・飼料米・エコフィード)

❺趣味・好きな言葉:山岳スキーとクライミング・最善を尽くす❻講義の概要:環境適応時にミトコンドリアのはたらきは変化するが、この変化をどのように栄養制御して生産性を改善できるかについて述べる。ミトコンドリアは細胞内ATP合成の中心器官で、物質の分解・合成、熱産生や活性酸素種(ROS)産生も担っている。これらATP、熱、ROSの各産生量は酸化的リン酸化状態に大きく左右される。本模擬講義では、まず、ミトコンドリアにおける酸化とADPリン酸化が共役して成立する酸化的リン酸化過程、すなわち「ATP産生の機構」を概説し、次に、暑熱ストレス時に骨格筋ミトコンドリアからの「ROS産生が増大する機構」とこれに伴う酸化ストレス応答について述べる。さらに、寒冷下にある動物の「熱産生機構」についても解説をくわえる。

❼若き参加者への“熱い”メッセージ:既成概念や自分の価値観を異なる観点から見つめることで、新しい世界が開く(Empowering Paradigm Shifts)といいですね。そのためには、まず自由闊達であれ。

模擬講義③

MEMO

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応用動物科学コース

 10研究室でポスター展示と体験学習を行います。

●動物生殖科学 研究内容:有用動物を効率的に生産するために、卵子や精子を用いて生殖現象を明らかにするとともに、それらの人為操作技術の開発を目指しています。

 体験学習:未受精卵子の顕微鏡観察と映像による体外受精の紹介●動物栄養生化学 研究内容:動物の体の中での栄養素の働きと栄養素による代謝の調節の仕組みについて、個体・細胞・オルガネラ(ミトコンドリア)・遺伝子レベルでの研究をしています。

 模擬実験:哺乳動物とニワトリの血漿グルコース濃度の比較●動物遺伝育種学 研究内容:家畜の繁殖能力、飼料の利用効率、成長速度、泌乳能力、抗病性などを遺伝的に改良して、畜産物生産の効率を高めるための研究を行っています。

 体験学習:1)「品種の違いと改良の効果」についてポスターでの説明と、2)牛乳、牛肉、豚肉の品種や改良の程度による違いをスライドで紹介し、その違いを実感してもらいます。

●動物生理科学 研究内容:反芻動物は草を食べてミルクや肉など良質な食糧を生産します。この反芻動物の消化・代謝・内分泌などの諸機能の特徴について幅広いレベルで研究しています。

 体験学習:キリンの反芻行動の映像を紹介。●機能形態学 研究内容:産業動物および実験動物の発育成長における組織・細胞の構造と機能の動的変化について、光学・電子顕微鏡ならびに細胞培養法を用いて研究しています。

 体験学習:プラスチックモデルを用いた動物の体の構造観察●動物微生物学 研究内容:人獣共通感染症の分子疫学や発病病理機構の解明、消化管常在微生物や飼料添加栄養素の生産に使われる微生物の機能解析、多剤耐性菌問題に対する対策について研究を行っています。

 体験学習:微生物の顕微鏡観察●動物資源化学 研究内容:動物が生産するミルクを基礎とした乳製品などへの高度有効利用や乳酸菌などの生理機能性を、微生物学、食品免疫学、遺伝子工学、糖鎖生物工学の各手法より総合的に研究しています。

 体験学習:ヨーグルトのpH測定と乳酸菌の光学顕微鏡による観察。機能性ヨーグルトの紹介と「試食」。●陸圏生態学 研究内容:広い草地に家畜を放したとき、家畜はどう動き(行動圏)、どのように食べる(摂食戦略)のか。そして植生や野生動物にどう影響するのかを総合的に研究しています。

 体験学習:ウシとヒツジの食べ方の比較および好きな植物と嫌いな植物の展示。●資源動物群制御科学 研究内容:動物生産環境の適正化を目指して、家畜排せつ物の処理・利用、環境微生物・病理微生物の生態と機能を研究しています。

 模擬実験:畜産環境に分布する分解微生物や病原菌を観察してみよう。●家畜福祉学寄附講座 研究内容:家畜を肉体的・精神的に健康な状態で飼うことに着目し、飼養環境の快適性の科学的評価、快適飼育法や家畜福祉評価法の開発を行っています。

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❶講師:鈴木  徹 教授(海洋生命遺伝情報システム学分野)❷模擬講義テーマ:「魚類iPS細胞の開発と応用に向けた研究」❸略歴:大阪府堺市生まれ。奈良県立奈良高校卒業。京都大学農学部水産学科卒業。京都大学大学院農学研究科博士前期課程修了。水産庁養殖研究所研究員。東北大学大学院農学研究科教授。

❹研究テーマ:魚類の発生や多能性に関する生命現象の解明と、研究成果の新技術開発や養殖産業への応用をめざしています。講義で紹介する多能性に関する研究に加えて、ヒラメとカレイの非対称性の違いがどのようして制御されているのかなど、分子のレベルで未知の生命現象を解明したいと挑戦しています。

❺趣味・好きな言葉:テニス・スキー・登山・磯釣り・マラソン(フルマラソンも走ります)・「未知への挑戦」❻講義の概要:マグロやウナギも水槽で育てた親から種苗を作る完全養殖が可能となり、選抜による優良系統の開発が進められています。ところが、せっかく選抜した系統も生け簀や水槽で飼育していると、赤潮や魚病により全滅する危険性があります。また系統の維持には餌代や人件費などコストの問題もあります。最近注目されているバイオテクノロジー技術にiPS細胞があります。マウスでは皮膚の細胞をiPS細胞に変換し、iPS細胞から個体を復元することが可能です。魚類でもiPS細胞ができるようになれば、優良系統を細胞として凍結保存し、必要になったときに細胞を生き返らせ、iPS細胞から個体を復元できるかもしれません。もし実現できれば、優良系統を細胞で凍結保存する技術開発に応用可能です。しかし、直接、大型の養殖魚を対象にしてiPS細胞を開発することは困難です。そこで私達の研究室では、モデル生物である小型魚類のゼブラフィッシュとメダカを使って魚類iPS細胞の開発に向けた研究を進めています。研究室では、多能性をもった細胞が緑色蛍光タンパク質(GFP)により蛍光発光するトランスジェニックフィッシュを作製しました。このトランスジェニックフィッシュは、初期胚の間は細胞が多能性を持つので緑色発光しますが、発生が進んで脳や筋肉などの組織ができ、細胞が多能性を失うと発光を停止します。このトランスジェニックフィシュを使うと、実験操作により皮膚細胞がiPS細胞になると、GFPで蛍光発光することが期待されます。つまり培養した皮膚細胞がiPS細胞になったかどうかを蛍光発光によって判定できるわけです。模擬講義では、このトランスジェニックフィッシュを利用した私達の研究について紹介します。

❼若き参加者への“熱い”メッセージ:分子生物学を使った魚類研究では、TALENと呼ばれる最新の遺伝子ノックアウト技術を含め様 な々バイオテクノロジーの技術を駆使して、生命現象に迫ることが可能です。また海洋は、深海生物を含め興味の尽きない生物がたくさんいるワンダーランドです。一緒に生命の謎に迫る研究に挑戦しましょう。

模擬講義④

MEMO

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東北大学農学部オープンキャンパス2014

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海洋生物科学コース

 海洋生物科学コースは7分野から構成されています。それぞれの分野では、海洋や淡水域に生息する動植物の遺伝学的、生理学的、生態学的および化学的研究が行われています。 分野ごとにブースを設け、教員や学生がそれぞれの研究課題をわかりやすく説明します。また、大津波による沿岸海洋生態系の変化についても、その概要をご覧いただきます。研究内容だけでなく分野の雰囲気や学生生活等についてもお話しします。珍しい生物の実物や、海洋生物を材料にした製品の展示も行う予定です。

●水圏動物生理学:世界では毎年6000万トンの魚介藻類が養殖生産され、さらに増加傾向にあります。そこで、養殖生産システムの安定化と高度化を目指し、1)稚仔の安定供給の実現に不可欠な生殖内分泌、2)それに関わる内分泌撹乱の研究、さらに3)感染症への対策となる自然免疫の研究を進めています。研究のトピックスをポスターと画像で紹介します。

●水産資源生態学:多様な生物が密接な相互関係を保ちながら形成している海のコミュニティーにおいて、資源生物の個体群が増加と減少を繰り返すメカニズムを研究しています。「海の生きものの生態を知ること… 、それは海の資源を守り、活かす基本です」として、東北沿岸に生息する魚類や二枚貝などの生態の一端をポスターで紹介します。

●水圏植物生態学:沿岸の岩礁域では、地球上で最も生産力(光合成による有機物の生産速度)の高い海中林と呼ばれるコンブやホンダワラの大型褐藻が生育し、豊かな生物社会が成り立っています。私たちは、海中林が環境にどのように応答するのか、ウニなどの植食動物と海中林はどのように関わり合っているのか、海底での具体的な生活を明らかにする研究を行っています。水中写真によりダイナミックな沿岸岩礁生態系の世界を説明します。

●水産資源化学:本分野では「海の恵みの有効利用」をメインテーマに、栄養や健康に役立つ成分の解明、水産物の品質・安全性の簡易測定法の開発などを推進しています。今回は、機能性成分として有名なタウリン、EPA、DHA、スクワレンそしてワカメより作出した血圧を下げるペプチド、プランクトンから得られた抗がん多糖および鮮度を測定する“鮮度チェッカー”などを展示・実演します。

●生物海洋学:小さいけれども、海洋生物の生産を支え、地球環境を左右するプランクトンとベントスという海洋生態系の底辺に位置する生物の大きな役割について学び、さらにその知識をもとにして、海洋生態系のしくみと地球環境変動の影響について考えています。それらをパネル展示によって解説し、またそれらの生物を顕微鏡で観察します。

●沿岸生物生産システム学:私たちの研究室は、牡鹿半島の女川町にあります。海が眼前にあることを最大限に生かしたフィールド調査や飼育・交配実験、そしてDNA分析により、多様性に富んだ沿岸生物の保全と有効利用を目指した研究を行っています。女川湾に生息する魚類や無脊椎動物についての最新の研究成果を紹介します。

●海洋生命遺伝情報システム学:水生生物の遺伝および遺伝子情報の生物生産における有効利用を目指し、1)種や集団の諸特性の遺伝支配解明と遺伝的多様性の保全についての研究、2)発生や発育を制御する分子調節機構と新しいマリンバイオテクノロジー技術の開発、3)ゲノム情報の有効利用を目指したバイオインフォマティックス研究を進めています。研究室紹介では、遺伝マーカーを用いた集団構造の解析例、グッピーの体色の遺伝の仕組み、ヒラメ・カレイ類の生きた仔魚、緑色蛍光タンパク質を使ったトランスジェニックフィッシュの写真、塩基配列解析のためのアルゴリズム等を紹介します。

 もっと詳しく研究内容や研究室の雰囲気を知りたい人は、お気軽に各分野の解説員にお尋ねください。

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❶講師:内田 隆史(たかふみ) 教授(分子酵素学分野)❷模擬講義テーマ:農学部でこんなことやってるの!? -学際研究の勧め。❸略歴:昭和28年10月生まれ。中2まで北海道で育った。子供の時に母親を癌で亡くし、癌を治す薬を見つける仕事をしたいと思った。昭和47年立川高校卒業。東京大学理科II類入学。農学部農芸化学科卒業(卒論;栄養化学)。大学では陸上運動部に所属し、以後、ずっと走り続けている。同大学大学院修士課程修了(酵素学)。東京大学農学博士(酵素学)。国内外の企業研究所や大学(東レ(株)、イェール大学、早稲田大学など)を経て、平成12年から東北大学加齢医学研究所、学際科学国際高等研究センター助教授、平成17年から東北大学大学院農学研究科教授。

❹研究テーマ:タンパク質を折りたたむ酵素と病気との関係。❺趣味・好きな言葉:ランニング。スキー。歴史・Never give up!❻講義の概要:研究する理由は人それぞれです。“なぜ”という単純な疑問を解きたい、“就職に有利そう”、“実験がおもしろい”、“有名になりたい”、“金儲けしたい”、“社会貢献したい”などいろいろあるでしょう。年齢や経験により研究の目的も変化するでしょう。しかし、どんな理由で研究するにしろ、研究の価値は独創性の高さで決まるということは変わりません。独創性の高い研究は既存の領域の枠にとらわれないで創造された新しい領域から生まれます。酵素学は農学では農芸化学伝統ある学問領域の基盤分野の一つですが、私たちはこれまでの領域にとらわれて酵素学分野を延長・発展させるのではなく、酵素学分野を医学、薬学、理学、環境科学などと積極的に融合させた学際的な研究領域を創造し、社会に貢献するような独創的な研究をしたいと思っています。

❼若き参加者への“熱い”メッセージ:独創的な津波対策、「教育」が釜石の奇跡を生んだ。我々はそういう仕事をしなければいけない。

模擬講義⑤

MEMO

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生物化学コース

 生物化学コースは、旧農芸化学科の流れを汲む 7分野(研究室)からなるコースです。それぞれの分野では、バイオサイエンス・バイオテクノロジー・バイオケミストリーに関する教育・研究を、微生物・動植物・酵素・生理活性有機化合物など、多彩な研究対象を用いて行っています。オープンキャンパスでは第3講義室に分野ごとにブースを設けて、パネル展示や解説、模擬実験、体験実験などで分かり易く研究内容を紹介します。研究についてはもちろん、大学生活一般の質問にもお答えしますので、気軽にお尋ね下さい。

●植物栄養生理学:「生命の源「光合成」…そのメカニズムを探る」  窒素の体内利用と作物の成長の研究、様々な環境に対する光合成の調節機構の研究を行っています。今回はパネル展示による研究内容の紹介と模擬実験を行います。実験の内容は、1.クロロフィル蛍光測定による光合成電子伝達(明反応)の解析、2.ガス交換によるCO2固定速度(暗反応)の測定、3.SDSポリアクリルアミドゲル電気泳動による光合成関連酵素の可視化、を予定しています。

●分子生物学:「KOマウスにより動物遺伝子機能を探る」  ノックアウト・ノックインマウス作製による動物遺伝子機能の、細胞・組織レベルでの研究、或いは個体レベルでの社会行動制御機能の解析研究や、核内に形成されるクロマチンによるゲノム機能制御機構についての分子・細胞レベルでの解析研究を行っています。パネル展示により、ノックアウト・ノックインマウス作製やその行動解析の実験例、ゲノムDNAの機能が核蛋白質によって制御される仕組みなどをわかりやすく解説します。

●分子酵素学:「タンパク質の構造・機能から病気の発症機構にせまる」  生体を構成する基本単位であるタンパク質をナノレベルからヒトでの機能の解明まで幅広く研究しています。タンパク質の結晶を作って、その細やかな立体構造を解析すること、ノックアウトマウスを作成して、タンパク質の生体でどのような働きをしているのかを研究しています。目標は、ズバリ、癌やアルツハイマー病を治す薬を作ることです。今回はパネル展示などにより最先端の成果を分かりやすく紹介します。

●応用微生物学:「微生物の多彩な機能を利用する」  微生物(細菌やカビなど)や細菌ウイルス(ファージ)が持っている多彩な代謝系と優れた物質生産能に関して、生化学的、分子生物学的な基盤メカニズムを究明し、それらの機能や生産物(糖質、タンパク質、核酸、脂質、生理活性物質)を農業、食品、化学、環境、健康分野に応用する事を目標に研究を行っています。今回は、トピックのいくつかについてパネルと展示で紹介します。

●生物有機化学:「匂いをつくろう フェロモンって不思議 」  昆虫フェロモン、昆虫摂食阻害物質、抗生物質、抗ガン物質、植物ホルモン、香料など、微量で生物の働きをコントロールする有機化合物を化学合成し、その生物学的働きを明らかにすることを目的に研究しています。パネル展示による研究内容の紹介、匂い物質の合成の体験実験を行います。

●植物細胞生化学:「食をささえるイネにおける窒素利用の研究:ゲノム・遺伝子からフィールドまで 」  イネの窒素利用に関する機能解析、イネの窒素代謝に関する分子生理学、トランスジェニックイネによる植物遺伝子の研究を行っています。パネル展示による研究内容の紹介などを行います。

●遺伝子情報システム学:「麹菌・酵母のゲノム科学から産業応用へ」  醤油、味噌、日本酒などのわが国の伝統的醸造食品製造に必須の「麹菌」と、アルコールやパン製造に必須の「酵母」を対象とした研究を実施しています。具体的には、麹菌のデンプン分解酵素やタンパク質分解酵素などの遺伝子の発現制御機構、酵母および麹菌による有用タンパク質生産、麹菌のゲノム機能学研究などを行っています。パネル展示による研究紹介、研究に関連した微生物の展示などを予定しています。

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❶講師:山口 信次郎 教授(活性分子動態分野)❷模擬講義テーマ:植物ホルモンのはたらき❸略歴:1968年生まれ(東京都),1987年:筑波大学附属高等学校卒業。1991年:東京大学農学部農芸化学科卒業。1996年:東京大学大学院農学生命科学研究科博士課程修了(博士[農学])。1996年̶1997年:理化学研究所・研究員,1997年̶2000年:米国デューク大学生物学科・研究員,2000年̶2005年:理化学研究所植物科学研究センター・研究員,2005年̶2011年:理化学研究所植物科学研究センター・チームリーダー,2011年:東北大学大学院生命科学研究科・教授,現在に至る。

❹研究テーマ:植物ホルモンの生合成や作用機構に関する研究。新しい植物ホルモン様物質の探索。❺趣味・好きな言葉:散歩・一期一会❻講義の概要:私たち人間はさまざまなホルモンを持ち,身体の機能が調節されています。植物も,「植物ホルモン」と呼ばれる植物に固有のホルモンを持っています。私たちの研究室では,植物ホルモンがどのように作られ,どのような仕組みではたらくのかを研究しています。本講義では,植物ホルモンが私たちの生活にどのように関わっているのかをお話します。

❼若き参加者への“熱い”メッセージ:ぜひ自分で「これはおもしろい」,と思えることを見つけて下さい。また,お互いに尊敬できる頼れる仲間を見つけて下さい。

模擬講義⑥

MEMO

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生命化学コース

 生命化学コースでは次のような展示や模擬実験を企画しています。

●天然物生命化学:「天然界に生理活性物質を求む!」:私たちは、食中毒の原因になる天然毒やヒトに作用する天然成分についての研究を行っています。その代表格であるフグ毒や貝毒、海綿の毒などが、どのように生産され、生物に蓄積されるかについて研究しています。また、天然界から新しい生理活性物質(酵素を含む)を発見しようと日々研究に励んでいます。これまでの成果をわかりやすく紹介します。

●栄養学:「疾病の予防への栄養学・生命科学研究の貢献」:当研究室では、ビタミンなどの栄養素や食品成分中の生理活性物質がどのようにからだの機能と健康の維持に働いているかを、生理学的、生化学的、さらには分子生物学的な手法で解析する研究と教育を行っています。今回は、疾病モデル動物の糖・脂質代謝を改善する食品成分、抗炎症作用を有するビタミンおよびヒト苦味受容体の個人差と食物の嗜好性についての展示を行います。

●食品化学:「食品の健康機能」:近年、日本人の平均寿命は世界のトップレベルで、生活習慣病に罹っている人が増加しています。生活習慣病を予防するという観点から、食事の質や量、食品の健康機能、食習慣および生活習慣の重要性が指摘されています。私たちは、これらに関連した基礎的研究を行うことで、生活習慣病の予防に寄与することをめざしています。展示では、食事が我々の健康に与える影響に関する研究成果を紹介します。

●機能分子解析学:「一目でわかるからだの老化度」:私たちは、最先端の分析機器を用い、食品成分の生理機能を、培養細胞試験、動物試験により、分子・細胞・個体レベルで解き明かし、人類の健康増進に役立つ食品の研究を行っています。今回は、私たちの研究室で開発した過酸化脂質の分析法を紹介します。脳などの細胞は老化すると老化物質である過酸化脂質を蓄積します。模擬実験で過酸化脂質が発光する様子を体験しましょう。

●テラヘルツ生物工学:「米粉の性質を知り、利用に生かす」:食料自給率を上げる方策のひとつとして米粉が注目されています。米粉を利用し産業化していくことを目標に、米粉の微細構造や性質を調べてその適性を定量的に評価する方法について検討した研究を紹介します。研究室では、食品製造プロセスで併発する現象の定量的予測と、装備・システム・品質の設計・制御に関する諸問題を、幅広い視野から取り上げています。

●生命素子機能:「食料・生命分子として働くタンパク質の不思議」:私たちは、タンパク質の構造と働きの関係を調べて、生命の成り立ちの解明、健康増進に効果のある食料の開発、そして資源の有効利用に役立つ研究を行っています。ヒトの遺伝子には約10万種類のタンパク質の設計図が収められていますが、詳しい働きは謎のままです。当研究室の展示や模擬実験では、この多様で不思議なタンパク質のことを皆さんに紹介する計画です。

●分子情報化学:「化学の力で薬をデザイン」:天然の動植物からは多彩な生物活性を有する有機化合物が数多く見つかっています。私たちの研究室では、有機化学と生物活性に関する理解に基づき、新たな有用化合物の創出を目指し天然有機化合物の化学修飾・合成研究を行っています。今回は、私たちの研究成果のポスター展示と簡単な実験のデモンストレーションを行います。

●生命構造化学:「有機化学から生命科学へ」:私たちの研究室では、海洋生物由来の有機化合物の中でも、抗がん剤やHIV治療薬などの「種」になる、役に立つ天然有機化合物の完全化学合成や、さらに薬効の高い化合物の探索を行っています。また、どのようにしてこれらの化合物が「効く」のかを探ることで、重要な疾病の原因となる生命現象を化学で明らかにしていく研究も行っています。

●活性分子動態:「植物が作り出す多様な活性分子のはたらき」:私たちの研究室では、植物が自らの成長を制御するための活性分子である「植物ホルモン」を研究しています。植物ホルモンは、食料としての植物の性質やその生産性に大きな影響を与えます。私たちは、植物ホルモンがどのように作られ、どのように働くのかを分子レベルで明らかにすることを目標に、日々研究に励んでいます。

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■東北復興農学センター~東北の農業復興と、日本の農業新生を目指して~  本センターは、被災地の農業・農村の復興を先導する人材の育成、ならびに今後の大きな懸念材料として考えられる大規模自然災害(地震や台風、集中豪雨など)、環境劣化(森林圏・耕地圏・海洋圏)、感染症(伝染病・人獣共通感染症)などの諸課題を学際的視点から教育・研究することを目的に本年4月に設立されました。既存の研究領域をベースに多方面と連携することで、これまでにない新しい取組みを実践してまいります。

  研究コア、教育コア、情報コアの3部門からなり、主に本研究科の教職員で構成されています。さらに、本学の生命科学研究科、環境科学研究科、工学研究科、情報科学研究科、医学系研究科、災害科学国際研究所、多元物質科学研究所、及び東北メディカル・メガバンク機構の連携協力を得て教育・研究を実施します。

  本日は、各教員の震災復興に関する活動の紹介や、ITを農業に利用する試みについて解説します。

■文部科学省直轄事業「東北マリンサイエンス拠点形成事業」 ~豊かな海へ 科学の力で~

東北マリンサイエンスプロジェクト  東北大学農学部・農学研究科は、壊滅的被害を受けました東北地方太平洋沿岸の人々の生活復興のために、漁業や漁業関連産業の基盤となる海洋生態系の状況を科学的に明らかにし、科学の力と漁業者の経験を融合させ、産学官共に東北の豊かな海を取り戻す活動をしています。

  この事業は、東北大学の復興アクション8大プロジェクトの一つであり、東京大学大気海洋研究所としんかい6500で有名な海洋研究開発機構との連携の下に実施しています。東北大学は宮城県を中心とした沿岸の各地を調査し、漁業復興に貢献すると共に、世界の災害科学の発展にも寄与しています。

  オープンキャンパスでは高校生の皆さんに、東日本大震災による海の環境や生態系の被害状況、そして科学的研究と漁業復興への道程についてわかり易くお話しします。セミナー室1で待っています。

http://www.agri.tohoku.ac.jp/teams/index.htmlhttp://www.i-teams.jp/

講演と討論(6回)

7/30・31 11:00 ~ 11:45

13:30 ~ 14:15

15:00 ~ 15:45

水田に設置したECセンサ 菜の花プロジェクト

農学部セミナー室1(   )

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 技術部では、高度な専門知識をもとに教育研究に関する技術的支援を行っています。以下の 3地区にわかれ、連携や交流を図りながら、相互の教育研究環境の整備・充実化を目指しています。

・雨宮地区 実験演習班:6コース(植物生命科学コース、資源環境経済学コース、応用動物科学コース、海洋生物科学コース、生物化学コース、生命化学コース)において、学生実験・演習の技術的支援を行っています。

 共通施設班:放射性同位元素(RI)実験棟、植物環境応答実験施設、大型機器分析室(NMR, MS)、電子顕微鏡室、圃場管理室、広報情報室、動物飼育実験棟で専門的業務に従事しています。

・川渡地区 環境基盤整備科:家畜の飼料生産,機械の点検整備や補修,環境整備等を行っています。 環境農林科:畑作物、果樹、水稲の生産管理や技術開発を行っています。 環境福祉畜産科:乳牛・肉牛及び緬羊の飼養管理や技術開発を行っています。 環境福祉畜産科:研究室の教育研究や学生の支援、開放講座及び総合学習の企画運営を行っています。・女川地区 女川フィールドセンターに配置している調査実習船「翠晧」の運転や保守管理、ならびに教育研究支援を行っています。

 講義棟 2階の大学院演習室において、以下の展示・企画を行います。お気軽にお越し下さい。

・入学後の学生生活や、3年次の学生実験の紹介 入学してから研究室配属前までの学生生活をイメージしてみましょう!・附属複合生態フィールド教育研究センターで行っている教育研究支援業務の紹介 広大なフィールドの様子をお伝えします!・共通施設(実験圃場、RI実験棟、電子顕微鏡室)の見学ツアー 農学部の教育・研究の現場を是非、のぞきに行きましょう!

技 術 部

MEMO

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仙台市営バス「農学部前」時刻表

仙台市営地下鉄「北四番丁駅」時刻表

2 3

時行先 ~13 14 15 16 17 18 19~ 備考

021219324249

021219324249

021219324254

02121932424454

0212252942495559

122529414557

(略)仙台駅 031017243138455259

000714212835424956

0613202734414855

020916233037445259

0410152126323743485459

05101621273238434954

(略)仙台駅

時行先 ~13 14 15 16 17 18 19~ 備考

Cコース(20分)

川内萩ホール前(降車のみ)(

約30分)

川内萩ホール前

交 通 アクセス

キャンパス間シャトルバス(無料)

〔川内キャンパス⇔雨宮キャンパス(農学部方面)〕

8:308:509:109:309:5010:1010:3010:5011:1011:3011:50

12:1012:3012:5013:1013:3013:5014:1014:3014:5015:1015:30

農学部正門

9:009:209:4010:0010:2010:4011:0011:2011:4012:00

12:2012:4013:0013:2013:4014:0014:2014:4015:0015:2015:40

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農学部オープンキャンパス日程

模擬講義(講師紹介、講義内容、若き参加者への熱いメッセージ等)及びコース紹介

模擬講義① 「よくわかる遺伝子組換え植物」 鳥山 欽哉 教授(環境適応生物工学分野)

植物生命科学コース紹介 模擬講義② 「私たちの食と社会」 冬木 勝仁 准教授(国際開発学分野)

資源環境経済学コース紹介 模擬講義③ 「生産性に及ぼすミトコンドリアのはたらき」 豊水 正昭 教授(動物栄養生化学分野)

応用動物科学コース紹介 模擬講義④ 「魚類 iPS 細胞の開発と応用に向けた研究」 鈴木  徹 教授(海洋生命遺伝情報システム学分野)

海洋生物科学コース紹介 模擬講義⑤ 「農学部でこんなことやってるの!?                  - 学際研究の勧め。」 内田 隆史 教授(分子酵素学分野)

生物化学コース紹介 模擬講義⑥ 「植物ホルモンのはたらき」 山口 信次郎 教授(活性分子動態分野)

生命化学コース紹介

東北復興農学センター・東北マリンサイエンス拠点形成事業紹介

技術部紹介

交通アクセス・キャンパスマップキャンパス間シャトルバス(無料)/仙台市営バス「農学部前時刻表」・仙台市営地下鉄「北四番丁駅」時刻表

①肉用鶏ブロイラー 鶏肉は、世界で豚肉に次いで多く消費され、食のタブーに触れることが少ない食肉です。その生産量は発展途上国を中心に急激に伸びています。鶏肉の主な供

給源である肉用鶏ブロイラーの体重は、孵化直後では 50g程度ですが、2ヶ月足らずで約3kgを超えます。この急激な成長は長年の育種改良に加え、高度に栄養

設計された飼料によって支えられています。食料自給が課題となっている我が国において、鶏肉のさらなる生産技術の発展に期待が寄せられています。

②実験室内に設置された魚類飼育システム 遺伝子組み換え、および遺伝子ノックアウト(KO)したメダカとゼブラフィッシュの飼育水槽です。細胞の多様性を GFP(緑色蛍光タンパク質)蛍光で観察で

きる遺伝子組み換えフィッシュを使って、魚類iPS細胞の開発を進めています。KOフィッシュは内分泌や発生の研究に利用しています。海水循環水槽ではヒラメ(変

態期に左右非対称な体をつくる)やトラフグの仔稚魚を飼育しており、変態の分子制御機構を研究しています。

③農場実習の様子 川渡フィールドセンター(大崎市)で行われ、3年次に受講します。写真は有機栽培水田の除草実習の様子。水田の雑草を手で抜いていきます。実習では通常

の栽培法(慣行栽培)と農薬や化学肥料を使わない有機栽培水田を見ることができるだけでなく、その管理についても実地で学ぶことができます。座学だけでは

学ぶことのできない農業の現場を体験できる農業実習は、学生にとって貴重な経験となります。

④志津川湾における沿岸岩礁域生態系調査 東日本大震災で壊滅的被害を受けた志津川湾のアラメ群落(藻場)の再生過程と、その群落に集まるウニやアワビなどの海洋生物の回復過程を潜水調査によっ

て定期的にそして継続的に調べました。その結果、生息場所を少し変化させながらもアラメ幼体は順調に回復していることがわかりました。また、2011年秋に

キタムラサキウニが大量に生まれたことも判明しました。しかし、食欲旺盛なウニが増えれば海藻が食べられてしまい、磯焼けになることが心配されます。現在、

増えすぎたウニを採集して養殖する方法を提案し、実施されようとしています。

問い合わせ先

東北大学農学部・農学研究科教務係〒981-8555 仙台市青葉区堤通雨宮町1番1号

E-mail : [email protected](教務係共通)Tel  022-717-8609 または 8610Fax 022-717-8607        

ウェブサイト:http://www.agri.tohoku.ac.jp/index-j.html

キャンパスマップキャンパスマップOPEN

CAMPUSCONTENTS

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北 六 番 丁

自転車置場

テニスコート

ガラス室ガラス室 ガラス室

北 八 番 丁

堆肥舎

実験圃場

 杉

 山

 通

  通

温室用ボイラー室

温室

温室

温室

ポット置場

除外施設

食堂・売店(厚生施設)

小動物環境制御室

培養室MRI室

本館

光合成培養室

守衛所正門(入口)

車庫

防火水槽

RI実験棟

植物環境応答実験施設

研究実験棟第二

研究実験棟第一

研究実験棟第五

ガラス室

学生談話室

飼料室

ズートロン堆肥舎

鶏舎

動物飼育実験棟研究実験棟第四

駐車場倉庫

プレハブ

講堂

研究実験棟第三

附属図書館農学分館

第二研究棟自転車置場

受  付アンケート提出場所

管理棟

第一研究棟

食品加工実験棟

水産生物飼育実験棟

飼育水槽

パワーセンター

テニスコート

駐車場

講義棟

自転車置場

便所

動物飼育舎

ピロティ

1 階 2 階

WC WC

第2講義室 第3講義室

第10講義室

受付

アンケート提出場所

第1講義室

機械室

身障者用トイレ

国際交流支援室

キャリア形成支援室

広報情報室

セミナー室1

セミナー室2

ホール

控室

第5講義室

第6講義室

第7講義室

第8講義室

第4講義室

第9講義室

コンピュータ演習室

大学院演習室

第1講義室

N

東北大学農学部オープンキャンパス

会場案内図

●農学部の概要紹介、模擬講義 第1講義室(講義棟2階)

●ポスター展示、模擬実験

●入試相談コーナー 国際交流支援室(講義棟1階)

▶植物生命科学コース:第4 講義室(講義棟2階)▶資源環境経済学コース:第 9 講義室(講義棟2階)▶応用動物科学コース:第10講義室(講義棟1階)▶海洋生物科学コース:第 5 講義室(講義棟2階) ▶生 物 化 学 コ ー ス:第 3 講義室(講義棟1階)▶生 命 化 学 コ ー ス:第6・7講義室(講義棟2階)▶技     術     部:大学院演習室(講義棟2階)▶東北復興農学センター:セミナー室2(講義棟1階)▶東北マリンサイエンスプロジェクト:セミナー室1(講義棟1階)

シャトルバス乗降場

※仙台駅方面乗り場仙台市営バス/バス停「農学部前」

避難場所

※食堂・売店は、自由にご利用下さい。再生紙を使用しています。